LONGi、グローバル分散型R&Dセンターを始動
LONGi Green Energy Technology Co., Ltd. は、2023年7月に中国・浙江省嘉興市に新たなグローバル分散型R&Dセンターを開設しました。この新拠点は、特に分散型太陽光発電市場向けの研究開発を強化し、同社のバックコンタクト(BC)技術を活用した製品の向上を目指しています。
センターの機能と目的
約2万平方メートルの広さを持つこのR&Dセンターは、中央試験ライン、応用材料の信頼性試験エリア、共同イノベーションスペース、研究開発スタッフ用のオフィスと、4つのゾーンに分かれています。今後、2024年末までに300人以上の研究開発人員が集結し、さまざまな市場ニーズに応じたBC製品の開発に取り組む予定です。
センター開所式でLONGiの会長、鐘宝申氏は、「本センターは顧客からの多様な要求に応えることを目指し、太陽光発電技術の普及を推進していく」と説明しました。分散型太陽光発電市場は、全体の約50%を占めると言われており、無限の可能性を秘めています。LONGiは「すべての建物が発電できる」という夢を実現させるために貢献したいと述べています。
太陽光発電産業の中心地に位置
この新しい研究開発センターは、世界初のライトハウス工場であるLONGi嘉興工場がある地域に位置しています。浙江省嘉興市秀洲区は、太陽光発電を主要な産業として育成してきた経緯があり、過去10年間は質の高い発展を遂げています。この地は浙江省の先進製造業集積の中心地域にも指定されています。
地元当局からの支援により、開所式には嘉興市市長を含む多くの政府要人が参加し、地域の発展に寄与する期待が寄せられました。
LONGiのBC技術への取り組み
LONGiは、2023年に77億2100万人民元(約1,699億円)を研究開発に投資しています。また、陝西省西安市に設立したR&D中央研究所を基盤に、5,157人の研究者を擁し、2,879件の特許を保有しています。特にBC技術については、7年間にわたって広範な研究開発を行い、1000以上の研究チームを立ち上げ、特許も120件以上取得しています。
最近では、N型単結晶シリコンを基盤とした新技術「HPBC 2.0」を採用した新製品Hi-MO 9が発表されました。この新製品は、従来の技術よりも出力が5%以上向上しており、今後の発電所における生涯発電量も増加する見込みです。これにより、LONGiは製品開発における競争力を高め、新たなマーケットのニーズに応じた対応力を強化しています。
結論
LONGiの新たなグローバル分散型R&Dセンターの開設は、同社が太陽光発電技術に対する深化と発展を目指している証しです。研究開発へ注力することで、LONGiは今後も持続可能なエネルギーの未来を支える企業としての役割を果たしていくことでしょう。この動きは、分散型太陽光発電の市場においてさらなる革新をもたらすことでしょう。