広沢自動車学校が過去最高の入校生数を記録
徳島県に位置する広沢自動車学校が、2020年に入校生数で過去最高記録を達成し、注目を集めています。この学校は、1990年以降のデータを参照した結果、令和2年度の普通自動車の入校生数が1260名を超え、特に9月までの入校数は1046名に達しました。これは、教習業界が困難な状況にあるにもかかわらず、明確な戦略と取り組みによる成果です。
教習業界の現状
少子化の影響を受ける教習業界で、徳島市では普通車免許取得者数が3067名から2605名と減少しています。この厳しい状況の中でも、広沢自動車学校は入校生数のシェアを27%から40%に引き上げることに成功しました。この成果の背景には、同校の戦略的改革があったと言えるでしょう。
取り組みと改革
広沢自動車学校では、以下のような主な改革が実施されました。
- - 経営理念「広沢母校」の策定:この理念を基盤に据えた朝礼や意見交換の場が設けられました。
- - 全国初の動画を利用した卒業式の実施:新しい形の卒業式が話題を呼びました。
- - 動画制作・配信:理念や経営陣の思い、さらにはサービスのお手本動画などが制作され、職員のモチベーション向上に寄与しています。
これらの取り組みの結果、広沢自動車学校は次のような成果を上げました。
- - 徳島市内でのシェアを下位からトップへと押し上げ、過去最高の業績を達成しました。
- - YouTubeチャンネルの登録者数が3000人を越えました。
- - 新入社員の定着率は100%で、過去5年間に自主退職者がゼロという成績を持っています。
- - 職員の40%が女性で、全員が育休・産休を取得する環境を整えています。
- - 初心運転者の事故率も3年以上にわたり、全国平均を下回る0.67%を維持しています。
外部環境と今後の展望
新型コロナウイルスの影響が深刻な中、広沢自動車学校はその対応を迫られています。しかし、苦境を乗り越えさらなる業績向上に向けて努力している点が評価されました。特に、2021年には消費者庁から消費者志向経営に関する最優秀賞を受賞しました。これは、他の大手企業に並ぶ評価であり、消費者との信頼関係を築く努力が実を結んでいることを示しています。
今後も広沢自動車学校は、その取り組みを通じて地域に根差し、さらなる発展を目指していくことでしょう。教習業界の中での彼らの取り組みは、他の企業にも大きな刺激となりそうです。