ソーラーパワーで動く!オフグリッドオフィスの未来を創る技術
千葉県柏市に本社を構える株式会社Yanekaraは、同じく柏市に本社を置く三協フロンテア株式会社の「モバイルスペース」にオフグリッド給電システムを組み込みました。このシステムにより、完全にソーラーで電力を自給するオフグリッドオフィスが実現しました。
オフグリッド化の背景
三協フロンテアは、環境に優しい資源循環型ビジネスモデルを掲げ、移動可能で再利用が可能なユニットハウス「モバイルスペース」を展開しています。このユニットハウスは、照明や空調、キッチン、トイレなどの設備が工場で事前に組み付けられており、迅速な導入が可能です。しかし、商用電源の引き込みには現場での電気工事が必要であり、ユニットハウスの完全なモビリティを実現する上での課題となっていました。
そのため、三協フロンテアはYanekaraのオフグリッド給電システムを導入し、社員のオフィス利用を通じてその実現性を検証しています。
Yanekaraのオフグリッド給電システムの詳細
現在実施されているオフグリッドオフィスは、定置型ユニットハウス「ユニット棟」と車検に対応したトレーラーハウス「トレーラー棟」で構成されており、両棟の屋根と壁面には太陽電池モジュールが設置されています。これにより、十分な発電能力が確保されています。生成された電力は、単相3線式のハイブリッドインバータを通じてオフィスの設備に供給されると同時に、DCリンク蓄電池に充電されます。
Yanekaraは電力消費量と発電量の予測に基づき、最適な発電出力と蓄電容量を提案しています。また、各種設備が効率よく電力を利用できるように、ハイブリッドインバータと蓄電池を設計・調達し、施工を行うトータルソリューションを提供しています。
さらに、ユーザーがWeb上で利用できるデータダッシュボードを用意しており、太陽電池ストリングごとの発電量やオフィスの電力消費、蓄電池の充電率などをリアルタイムで確認できるようになっています。
今後の展望
Yanekaraと三協フロンテアは、四季を通じたオフグリッドオフィスの実現性を引き続き検証していく予定です。この取り組みが、今後の持続可能なビジネスモデルの一環として、多くの企業に広がることが期待されています。
株式会社Yanekaraについて
Yanekaraは、「地球に住み続ける」をミッションに掲げた東京大学発のスタートアップ企業で、ソフトウェア技術を駆使して太陽光・蓄電池・EVなどの分散型電源を統合した「21世紀の黒部ダム」の構築を目指しています。設置が簡単で評価を受けているEV充電コントローラ「YaneCube」が、その一例です。
三協フロンテア株式会社について
一方、三協フロンテアはユニットハウス業界のリーディングカンパニーで、モバイルスペースは様々な用途に用いられています。資源循環型のビジネスモデルを通じて、環境負担の軽減に貢献しており、地域振興にも積極的に関与しています。
このように、両社の技術と理念が融合することで、持続可能な未来に向けた新たな一歩が踏み出されています。