令和6年5月の航空輸送統計速報:国内・国際の動向
令和6年5月の航空輸送統計速報
令和6年7月26日、国土交通省が発表した最新の航空輸送統計速報によれば、国内定期航空及び国際航空における旅客・貨物の輸送量が公表されました。これらのデータは航空業界の現状を示す重要な指標となっています。
【国内航空輸送概要】
5月の国内定期航空の旅客輸送量は8,630千人、及び旅客キロは8,118,002千人キロでした。一方で、貨物輸送量は44,732トン、貨物キロは48,824千トンキロに達しました。
旅客輸送の傾向
前年同月と比べると、旅客輸送は2.4%の減少が見られ、2019年と比較すると4.5%の減少も確認されています。旅客の座席利用率は72.2%と、往年の水準には及びません。これらのデータから、依然として航空業界はコロナウイルスの影響を受けていることが伺えます。
貨物輸送の増加
対照的に、5月の貨物輸送は前年同月比で5.4%増加しました。2019年基準でも26.9%の減少にはなりますが、トン数及びトンキロベースでの増加は、経済の回復を示唆していると言えるでしょう。この成果は、重量利用率が50.0%に上昇したことを反映しています。
【国際航空輸送の現状】
国際航空においては、5月の旅客輸送量が1,646千人、旅客キロは8,218,788千人キロに達しました。貨物輸送量は130,220トン、貨物キロは734,469千トンキロです。
増加する国際旅客
前年同月比ではなんと28.9%増という驚異的な成長を記録し、2019年との比較でも16.2%減にとどまっています。座席利用率の78.2%も高水準ですが、やはりコロナの影響から完全な回復とは言えません。このデータは特に観光業の再生に向けた手応えを示しています。
貨物輸送の健闘
貨物輸送においても、前年同月比14.9%の増加があり、2019年と比べても9.6%の増加が見込まれています。トンキロベースでも各々の数値が増加。重量利用率は68.5%と、こちらも堅調です。
【まとめ】
この間、航空業界は回復の兆しを見せつつあります。国内では旅客輸送に課題が残るものの、貨物輸送は力強く成長しています。国際路線に関しては、旅客貨物ともに大きな伸びを示し、経済活動の再開を実感させます。
航空輸送の動向は、今後の経済状況や国際情勢に大きな影響を与えるため、引き続き注視していく必要があります。今後の航空業界発展に期待が寄せられます。