福島県に新たなmRNA医薬品工場を建設、地域雇用創出を目指すARCALISの挑戦

福島県に新たなmRNA医薬品工場を開設

株式会社ARCALISが手がけるmRNA医薬品・ワクチン原薬製造工場の建設計画が、経済産業省の補助金事業に採択されました。福島県南相馬市に新設されるこの工場は、地域の復興と産業振興を兼ねた重要なプロジェクトです。

プロジェクトの背景

この補助金は「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金（第六次公募）」の一部であり、福島県の被災者雇用の場を確保することを目的としています。被災者の自立や帰還を加速させるため、工場の新規設置を行う企業を支援し、地域の雇用創出や産業集積を図っています。

ARCALISの工場の特徴

ARCALISが福島県南相馬市に建設予定のこのmRNA医薬品製造工場は、最新の医薬品適正製造基準（cGMP）を遵守した製造管理と品質管理システムを備えています。得られる技術は、日米欧を中心に全世界を対象にしたmRNAワクチンと治療薬の受託製造に活用され、2023年中には原薬工場の稼働開始が見込まれています。

地域への影響

このプロジェクトは、福島地域への医薬品工場関連事業者の進出を促進し、地域経済の活性化を図るものです。また、地元住民の雇用と育成を通じて、浜通り地域に医療産業の基盤を築くことが期待されています。

パンデミックへの備え

新型コロナウイルス変異株や他のウイルス感染症に対するワクチン供給の迅速な対応が求められる中、この工場は国内でのmRNAワクチン調達を可能にし、安全保障の向上にも寄与することでしょう。

最終目標

ARCALISは、高品質なmRNA医薬品・ワクチンを安定して供給するための技術基盤を日本に確立することを目指しています。先進国だけでなく、途上国との技術協力を推進し、全世界の健康への貢献を図っていくことが目標です。取り組みにより、一日でも早く日本初のmRNAワクチン・医薬品工場を稼働させ、地域と共に成長し続けることを期待しています。