映画『国宝』大ヒット！原作小説も200万部を突破し急成長中

映画『国宝』が生み出した文壇旋風

吉田修一の小説『国宝』が、主演の吉沢亮とともに映画界で大きな成功を収め、その影響力が原作にまで波及しています。映画の公開から数ヶ月が経過した今、原作小説は爆発的な売れ行きを見せ、累計発行部数は200万部を突破しました。芸の道を追求する若者たちの姿を描くこの物語は、映画の映像美と相まって多くの読者の心をつかんで離しません。

原作小説の躍進

映画のヒットを受けて、原作『国宝』（朝日文庫）は単行本版、文庫版、愛蔵版などが次々と売れています。特に文庫版では、紀伊國屋書店や丸善ジュンク堂書店などの全国主要書店で文庫ランキング1位を独占。オリコン週間文庫ランキングでは、『国宝〈上〉』『国宝〈下〉』が10週連続で1位・2位を獲得するという歴史的な快挙を成し遂げました。これにより、原作の持つ人間ドラマや歌舞伎への関心が高まっています。

愛蔵版も売れ行き好調

さらに、2025年9月に発売された愛蔵版『国宝』も異例の人気を誇り、発売直後から重版が決定しました。この限定仕様の愛蔵版は、映画をきっかけに作品に魅了された読者にとって、まさに永久保存版としての地位を確立しています。

歴史に名を刻む文芸作品

『国宝』は、極道と梨園、まったく異なる生い立ちや才能を持つ若手俳優二人が、芸の道に青春を捧げていくストーリーです。彼らは、芝居だけに生きてきた男たちとして、命を賭して夢を追い続けます。この珠玉の物語は、芸術選奨文部科学大臣賞や中央公論文芸賞をW受賞し、吉田修一の作家生活20周年を飾る記念碑的作品となっています。

書誌情報

作品名: 『国宝』上・下
著者: 吉田修一
レーベル: 朝日文庫（朝日新聞出版）
判型: 文庫判
定価: 上・下ともに880円（本体800円＋税10％）
ページ数: 上408ページ・下432ページ
* ISBN:
- 上: 978-4-02-265008-5
- 下: 978-4-02-265009-2