新たなオープンアクセス契約
2022-02-08 14:00:06
日本の学術界が生まれる!オープンアクセス化の新たな契約へ
日本の学術界が進化する瞬間
2022年2月8日、国立大学法人東北大学、国立大学法人東京工業大学、国立大学法人総合研究大学院大学、そして学校法人東京理科大学の4大学は、グローバルな学術出版社であるWileyと共に、オープンアクセス出版に関する画期的な覚書に署名しました。これは、近年注目を集めている「転換契約」に基づくもので、日本国内における研究成果のオープンアクセス化を進める重要な一歩とされています。
覚書の背景と意義
オープンアクセス出版とは、研究論文を無料で広くアクセスできる形で発表する仕組みです。近年、世界中でこの仕組みが広がり、研究の公平性や透明性を高めるために活用されています。この取り組みを受けての今回の覚書は、日本発の研究成果を世界に発信するための新たな契約方式を導入するものであり、研究教育の発展に寄与することが期待されています。
この覚書には、4大学の研究者がWileyが発行するハイブリッド誌において、約1,400タイトルもの論文をオープンアクセス化する権利が含まれています。これにより、研究者は自らの研究成果を多くの人に届けることが可能になります。さらに、Wileyの提供する全ジャーナルへのアクセス権も含まれるため、4大学の研究者は最新の研究動向を常に追うことができます。
業界の反応
Wileyの研究出版部門の上級副社長リズ・ファーガソンは、この協定が4大学の学術成果に与える影響に期待を寄せています。「この合意により、有力な研究機関の影響力と認知度が高まることを喜んでいます」とコメントしています。また、文部科学省の林和弘室長も、この覚書の締結を評価し、各大学のプレゼンス向上に繋がるとし、「これを契機に日本全体の研究機関がオープンアクセス化の取り組みを進めることを願っています」と述べています。
グローバルな動向
Wileyは、世界中の多くの研究機関や政府機関と同様の契約をすでに結んでおり、韓国やスロベニア、さらにはアメリカのカリフォルニア州とカロライナ州とも協力関係を築いています。こうした国際的なネットワークの中で、日本も新たな仲間として加わることができた意義は大きいと言えるでしょう。
未来への期待
この覚書の締結は、単なる契約以上の意味を持ちます。それは、日本における学術研究の新たな幕開けを象徴しているからです。オープンアクセス化の促進が進めば、研究成果はより広く、より多くの人々に影響を与えることでしょう。
研究は国境を越えるものです。日本の学術界がグローバルな舞台でその存在感を高め、世界の研究コミュニケーションに貢献することが期待されます。新たな契約によって、研究者たちが自分の成果を多くの人と共有できる未来が期待される中、今後の展開に注目していきたいと思います。
会社情報
- 会社名
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ワイリー・パブリッシング・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都新宿区西新宿8-4-2 野村不動産西新宿ビル8階
- 電話番号
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