山岳遭難対策サービス「ココヘリ」がトレイルランニングレースで注目を集める
山や海での行方不明者の位置を特定する捜索サービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPAN株式会社は、2024年7月14日(日)に開催される「The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉」の65キロ、37キロ、14キロの計7種目の必携装備品としてココヘリが指定されたことを発表しました。
ココヘリは、17万人が利用する山岳遭難捜索サービスです。ユーザーは専用の電波を発信する発信機を持つことで、山岳遭難時に発信機と受信機の「直接通信」を用いて位置を特定され、捜索時間を大幅に短縮できます。
近年、トレイルランニングレースでの携行義務化が進むココヘリ。その背景には、トレイルランニングの特性による遭難リスクの高まりがあります。トレイルランニングは、登山よりもスピードが速いため、ランナーがいつの間にかレースコースから外れる可能性が高いです。また、コースが長距離かつランナーへの負荷も高いため、急な病気や怪我で動けなくなり、山岳遭難につながるといった不測の事態も想定されます。
ココヘリは、こうした事態への備えとして、高い機能が評価され、今年度、「The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉」をはじめ10を超えるトレイルランニングレースで携行が義務化されました。
トレイルランニングレースでの携行義務化の増加
ココヘリを携行義務化したトレイルランニングレースは、以下のようなレースがあります。
奥武蔵ロングトレイルレース
DEEP JAPAN
The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉
TJAR
白馬国際クラシック
上州武尊スカイビュートレイル
Niseko Expedition
ハセツネCUP
カムロトレイルラン
甲州アルプスオートルートチャレンジ
山岳遭難の現状
日本の山岳遭難は増加傾向にあります。警察庁の発表によると、2023年の山岳遭難者数は3568名、山岳遭難件数は3126件と、それぞれ統計を取り始めてから最も多くなりました。警察庁は、入山前の登山届の提出と、GPS機器の携行を呼びかけています。
ココヘリの機能と特徴
ココヘリは、携帯電話の通信網に頼らない「直接通信」を採用することで、山岳地帯での迅速な捜索を可能にします。遭難が発生するような山岳地帯では、スマートフォンの電波が届かないことが珍しくありません。しかし、ココヘリは、発信機と受信機の直接通信によって、電波が届かない場所でも捜索が可能となります。
ココヘリの高い性能は、登山家に強く支持され、会員数は17万人を超えています。
ココヘリを運営するAUTHENTIC JAPAN株式会社について
AUTHENTIC JAPAN株式会社は、福岡県福岡市に本社を置く企業です。代表取締役社長は久我 一総氏です。同社は、山岳遭難対策制度「ココヘリ」の開発・運営、および関連サービスの提供を行っています。
まとめ
「ココヘリ」は、山岳遭難対策サービスとして、トレイルランニングレースでの携行義務化が進むなど、注目を集めています。トレイルランニングは、スピードが速く、コースから外れやすいという特性から、遭難のリスクが高いスポーツです。ココヘリは、こうしたリスクを軽減し、安全なトレイルランニングを実現するための重要なツールとして、今後ますます普及していくことが期待されます。