AI外観品質検査装置「JTGムジンダー」の登場
株式会社JTGが新しいAI外観品質検査装置「JTGムジンダー」の発売を発表しました。この装置は、製造業における品質検査問題を解決するために開発され、価格面でも工場にとって導入しやすいパッケージ型になっています。
背景:労働人口の減少と品質検査の課題
昨今、日本では少子高齢化が進み、製造業の労働人口が急激に減少しています。特に品質検査の分野では、熟練した検査員の退職が多く、検査品質のばらつきが大きな問題となっています。そのため、外観検査の自動化が求められるようになっていますが、AIを用いた自動検査技術は多くの場合において高額なため、導入が進まない現状があります。
JTGムジンダーの特長と利点
「JTGムジンダー」は以下の特長を備え、工場のニーズに応えることを目的としています。
1. コストを抑えた導入
手置き型の検査装置としてパッケージ化されているため、生産ラインへの導入コストを大幅に削減可能です。このため、予算の限られた中小企業でも導入が現実的なものとなります。
2. 品質の一貫性
AIによる画像判定を実装することで、検査員個々の判断による品質のばらつきを解消。さらに、検査画像を記録することでトレーサビリティを確保し、万が一のトラブルにも迅速に対応できます。
3. 省スペース設計
コンパクトな設計によって、限られたスペースでも設置が可能です。AC100Vで駆動するため、工場内の配置換えにも柔軟に応じられます。
4. 高い汎用性
コンベア上で流れる製品を検査でき、さまざまな製品に対応可能です。また、オプションとして不良製品を排除する機構も選択できます。
5. アノテーションの自動化
検査対象製品の不良箇所をAIに教える作業を自動化する機能を特許出願中です。これにより、労力の軽減と検査精度の向上を図ります。
ユーザーにとってのメリット
「JTGムジンダー」は工場内での目視検査とほぼ同等の精度で、効率的に品質検査を行います。不良が発見された場合、コンベアを停止して通知するほか、オプションで不良品を自動排除する機能もあり、検査員はより効率的に作業できます。
製品仕様
- - 外形サイズ: (W)1650 x (D)700 x (H)1620 mm
- - コンベアサイズ: (W)1290 x (D)300 mm
- - 検査カメラ: 産業用カラーカメラ
- - 動力: AC100V (不良排出ダンパーの場合はエア 0.4MPa使用)
- - 不良排出機構: 手排出(コンベア停止) / ダンパー方式(オプション)
まとめ
「JTGムジンダー」は、製造業における品質検査の未来を切り開く製品として、多くの企業にとって必須の存在となるでしょう。今後も同社は顧客のニーズに応じて商品を進化させ、品質検査の悩みを解決していくとしています。興味がある方は、ぜひ公式サイトをご覧ください。