位置情報データが生む新たなビジネスチャンス、第2回位置情報アワード2024の結果発表

位置情報データが生む新たなビジネスチャンス

位置情報データは、さまざまな分野でのマーケティングやサービスの向上に役立っています。今年も日本を代表する企業が集結し、オープンな投票を通じて最優秀賞が決定しました。一般社団法人LBMA Japanが主催する、第2回位置情報アワード2024では、二つの優れた事例が選ばれました。これにより、位置情報データの活用が多岐にわたる可能性を示しています。

最優秀賞に輝いた二大プロジェクト

1. MarketAnalyzer® Traffic

最初の最優秀賞に選ばれたのは、株式会社Agoopと技研商事インターナショナルが共同開発した「MarketAnalyzer® Traffic」です。このツールは、全国2000社以上に導入されたGIS「MarketAnalyzer®5」に、Agoopの詳細な位置情報データを組み込んだものです。これにより、ユーザーは自社のデータや公的な統計データ、さらには多様なオルタナティブデータと位置情報を重ね合わせることができ、より深い分析が可能になります。

具体的には、交通政策の改善や災害時の避難計画を含む、社会的な課題解決に貢献します。また、マーケティングの分野では店舗の立地調査やターゲット顧客層の分析、プロモーション効果の測定など、幅広い活用が期待されます。

2. 桃鉄WALKING@イオンモール茨木

次に紹介するのは、「桃鉄WALKING@イオンモール茨木」です。こちらは株式会社コナミデジタルエンタテインメントと川崎重工が共同で開発したゲームアプリです。屋内位置情報サービス「mapxus Driven by Kawasaki™」を活用して、施設内での位置情報を提供し、プレイヤーの体験を向上させています。

このアプリは、屋内外の位置情報をシームレスに結びつけることができます。ゲームの進行に応じて、リアルな施設情報や商品情報を表示することで、リアルワールドとリンクした新しい体験を創出しています。

位置情報データの未来

LBMA Japanは、この位置情報アワードを通じて、データ活用の重要性とその実践例を広めています。今回の受賞事例は、企業間のコミュニケーションやコラボレーションを促進するとともに、位置情報データが持つビジネスへの影響力を示しています。特に、マーケティング業界では、消費者行動を理解し、ターゲットにあったサービスを提供することが求められています。

一般社団法人LBMA Japanは、2020年に設立され、成長を続ける位置情報ビジネスの代表組織として活動しています。今回のアワードで選ばれたプロジェクトは、今後のビジネス戦略において、ますます重要性を増すことでしょう。アワードを通じて、位置情報データが持つ可能性を皆んなで探求していくことが期待されます。