ラクスルとCanvaが新たなビジネスパートナーシップを結成
ラクスル株式会社が、オーストラリアに本社を置くデザインプラットフォーム「Canva」と戦略的なパートナーシップ契約を締結したことを発表しました。この提携により、両社は日本市場におけるクリエイティブとマーケティングの融合を図り、中小企業の成長を支援することを目指します。
提携の背景
ラクスルは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げ、中小企業の経営課題に取り組んできました。しかし、日本の中小企業においては、デザイン制作や印刷に関する課題が依然として残っており、特に専門知識がないと印刷用データの作成が困難であるという現実がありました。
多くの場合、デザイン制作は別の企業やサービスに依頼する必要があり、この分断がコストや時間、ノウハウの壁として立ちはだかります。このような課題を解決するために、Canvaとの提携が実現することとなりました。
具体的な取り組み
新しいパートナーシップは、デザインと印刷、マーケティングの全てを一体化させ、中小企業が手軽にビジネス成長に必要なツールを活用できるようにすることを目指しています。具体的には、以下の2つの取り組みが進められます。
1. Canva上での印刷UXの提供
Canvaで作成したデザインを元に、高品質・低価格での印刷が可能になります。名刺やチラシから始まり、ポスターやノベルティまで、幅広い印刷ニーズに対応する予定です。
2. ラクスル上でのワンストップ体験
ラクスルのプラットフォーム上からCanvaにアクセスすることで、印刷やWeb制作、デジタルマーケティングを一括して利用できるようになります。これにより、中小企業が筑持つべきマーケティング資源へのアクセスが改善されます。
Canvaとラクスルのコメント
Canvaのジャパン・カントリー・マネージャーである高橋敦志氏は、デザイン制作におけるニーズの高まりを語り、ラクスルとの提携を通じて日本の企業のビジネス成長を後押しする意義について強調しました。一方、ラクスルの代表取締役社長である永見世央氏は、パートナーシップの重要性を語り、企業が持つ可能性を引き出す取り組みを続けていく姿勢を示しました。
サービスへのアクセス方法
この提携により、Canvaでの名刺作成がさらに便利になりました。新規にCanvaアカウントを作成し、名刺のテンプレートを選んでデザインを編集。そのデザインをラクスルで入稿することで簡単に印刷が可能です。今後は、チラシや冊子といった他の印刷商品にも順次対応していく予定です。
今後の展望
ラクスルとCanvaの戦略的提携は、中小企業がマーケティング投資を効率よく行うための新たなオプションを提供します。この連携が実現することで、デザインと印刷、Webが統合されたサービスを利用できる環境が整い、企業の成長を支援する力となるでしょう。