日台震災復興支援イベントでの取り組み
福井県小浜市に本社を置く有限会社高鳥紙業が、2024年10月25日から11月24日まで台湾の花蓮市にて開催された「洄瀾生活節 collab with Japan」に出展しました。本イベントは、今年発生した台湾の花蓮地震や日本の能登半島地震の復興支援を目的としており、多くの関係者が集まりました。
このイベントでは、震災後の復興をテーマに、日本文化の発信が重視されました。高鳥紙業は、伝統的な紙器や包装資材を手がける企業として、特にお箸や器に用いる資材に焦点を当て、復興の一助となるべく出展しました。今年の初めに発生した能登半島地震では、多くの取引先が影響を受け、その復興には時間がかかる状況です。こうした背景から、代表の高鳥義雄は「日本文化を伝え、被災地の支援につなげたい」との思いで出展を決意しました。
イベント期間中、高鳥紙業では展示即売会や体験会を実施しました。特に、10月25日から27日までの3日間は、代表自ら台湾に赴き、自社の商品を使用した体験会を行いました。ここでは、パートナー企業である箸専門店「ひらの伊」の若狭塗箸や、越前漆器を扱う「光琳堂」の商品が展示され、観客に美しい日本の伝統工芸品を紹介しました。
さらに、体験会では新商品「はしおり™」を使った折り紙ワークショップも実施。参加者は廃棄されてしまう予定の袋から作る折り紙を体験し、自らの手で新しい形のアートを創り出す楽しさを味わいました。このプログラムは、法人との日常のやり取りがメインの中で、エンドユーザーからのリアルな反応を直接観察できる貴重な機会となりました。
参加者の中には台湾の家族連れも多く見受けられ、日本のお箸や器がもたらす文化的な価値が彼らにとっても印象深いものであったことが伺えます。台湾は日本への震災支援で迅速に対応するなど、人と人との繋がりを大切にする文化が根付いています。このような環境下で、高鳥紙業は自身のパッケージが台湾市場でも思いやりや心のこもった贈り物として通用することを確信できました。
記念式典では、出展者の紹介と共に被災地への寄付が行われ、代表の高鳥が壇上に立ちました。イベントの一部収益は、花蓮と能登半島の復興支援に寄付され、その結果、感謝状もいただきました。これにより、高鳥紙業は自社の社会的責任を果たすことに対する強い意義を再確認しました。
また、台湾の新しい観光名所である花蓮将軍府1936は、歴史的な建物をリノベーションした施設で、食や文化、芸術を楽しむことができる場所です。このような素晴らしい環境でイベントが開催されたことも、参加者にとって特別な体験となりました。
今後も、高鳥紙業は自社の理念である「パッケージのトータルコーディネート」を胸に、日本文化の発信を通じた復興支援を続けていく方針です。お箸や器といった日本のテーブルウェアは、和食と共に世界に広めていきたいとの意向を持っており、さらなる展開が期待されます。