カウネットが「Flyle」を導入しCX向上を目指す
株式会社カウネットは、AIインサイト分析プラットフォーム「Flyle」を導入しました。この取り組みは、顧客の声を収集・分析する手法を根本的に見直し、全ての顧客に向き合うための施策です。カウネットは、Eコマースサービスを提供するコクヨグループの一部として、年間32万件を超えるVOC(お客様の声)を包括的に分析し、顧客体験を向上させることを目指しています。
導入の背景
カウネットは、さまざまな業種のお客様に向けたオフィス用品の通販サービスを展開しており、その中で顧客体験(CX)を向上させるための取り組みを進めています。特に顧客の声を収集し、それをサービス改善に活かすことは非常に重要です。 2024年12月には、コンタクトセンターに音声テキスト化ツールを導入し、より多くのお客様の声を匿名化して取得しやすくしました。
ただし、収集したVOCを効率的に分析する課題も残っていました。多くの声に寄せられる要望を効率よく理解し、早急に改善することが求められていました。これに対する解決策として登場したのが「Flyle」です。
「Flyle」の導入による変化
「Flyle」を導入することで、AIを利用したVOCの分析が可能になり、膨大な量のデータを迅速かつ視覚的に把握できるようになりました。これにより、従来は手動で行われていたキーワード分析から、自動化されたプロセスへと移行しました。
具体的には、顧客からの「新規登録が難しい」という声を単に拾うだけではなく、その背後にある具体的な課題やニーズを把握することができました。
例えば、「新規登録」や「再登録」など、どの部分が特に顧客を困惑させているのかを詳細に探ることができました。これに対応するためにチャットボットを導入し、実際に新規登録関連のお問い合わせ件数を大幅に減少させることができました。これは、「Flyle」による優れた分析結果が迅速な改善策に繋がった良い例です。
改善フローの進化
「Flyle」を活用することにより、VOCの自動分析と分類が実現し、問題の早期発見が可能になりました。特に「プロミスブレイク」というコンセプトを基にした改善フローが進化を遂げています。
さらに、各種課題に対して専用のダッシュボードを自動生成し、改善施策の効果をリアルタイムに視覚化する仕組みを構築しました。これにより、改善の進捗状況や効果測定を即座に行うことが可能となり、それを元に次のステップへスムーズに移行できます。
このようにして、チャットボットの導入後は、お電話による問い合わせが減少し、代わりにフォーム経由の問い合わせが増加しました。改善施策の効果を明確に把握できるこのプロセスは、次の行動へと結びつく重要な情報源となります。
今後の展望
カウネットは、「Flyle」を活用してVOCの迅速かつ正確な分析を継続的に行い、顧客一人ひとりの声を大切にしていく方針です。データに基づいた改善サイクルを通じて、全ての働く人々に価値ある体験を提供するEコマースプラットフォームとしての進化を目指します。
このような取り組みにより、顧客体験の向上だけでなく、より良いサービス提供につながると期待されています。