日本代表が欧州遠征に向けて準備を進める中、元ラグビー日本代表のSH・田中史朗さんがテストマッチ4連戦に対する熱い思いと期待を語ってくれました。おおよそ10年という節目の年を迎えた日本代表は、南アフリカ、アイルランド、ウェールズ、ジョージアという強豪国との対戦が控えています。今シーズンの試合で準優勝となったPNC(パシフィックネーションズカップ)を踏まえ、田中さんは、「昨年よりもチームとしての向上が見られる。」と述べ、日本代表に込める期待が高まっているのを感じさせます。
田中さんは特に、パシフィックネーションズカップでのフィジー戦に言及し、「アタックが素晴らしく、日本らしいトライの取り方ができていた。」と称賛した一方で、ディフェンスでの課題も明らかにされました。フィジーに簡単に得点を許したことを挙げ、より団結して防御を強化する必要性を感じているようです。また、キックに対する判断力や、ボールの獲得についても改善が求められています。
田中さんは現役時代に共に戦ったリーチ・マイケル選手がチームに戻ってきたことにも感慨深い思いを持っています。彼はチームの士気を高め、若手選手にも好影響を与えていると語る田中さん。その中でも注目選手としてFL/No.8のベン・ガンター選手や、SHの藤原忍選手と福田健太選手のライバル関係が、チームにポジティブな影響を与えていることを強調しました。
さて、11月2日には世界ランキング1位の南アフリカとの試合があります。田中さんはこの対戦が決まった時の心境について、熱い喜びを述べ、「これまで強豪国が日本と対戦する機会はあまりなく、今はそのレベルに達してきた証。」だとコメントしています。さらに、南アフリカチームの変化にも触れ、彼らが大きな成長を遂げていることを認識しており、勝利への道のりは簡単ではないとしています。
試合のキーポイントとして、ロースコアを保ちながら、相手の強力なアタックを防ぐディフェンス力が重要だと田中さんは言います。ペナルティを減らし、対戦相手の攻撃を耐えることで、日本代表の勝機が開けると信じているようです。
さらに、11月8日にはアイルランドとの対戦も控えています。「チームとしての戦う姿勢が素晴らしい。日本は学び、運動量を持続しなければならない。」と語り、期待を寄せています。
このように強豪との対決が続く日本代表。11月22日にはジョージアとの最終戦も控え、田中さんは「日本の『超速ラグビー』を見せ、トライを奪うシーンを期待している」と締めくくります。彼の思いを背に、日本代表の選手たちがどれだけ成長し、試合に臨むかが楽しみです。WOWOWでは、彼がゲスト解説を務める試合の模様をぜひお楽しみください。