マンダムの新技術
2025-11-20 14:30:43

マンダムの新技術、アルカンジオール強化で真菌抗菌力向上

マンダム、アルカンジオールで真菌に強力対抗



株式会社マンダムは、大阪市に本社を構える企業で、生活者の喜びや心躍る製品の価値づくりを目指す「人間系」企業です。安全性や機能性、快適性を追求しつつ、化粧品の研究開発に取り組んでいます。際立った成果の一つとして、肌に優しい保湿成分「アルカンジオール」の抗菌性に着目し、2005年には従来の防腐剤を使用しない独自の「防腐剤フリー処方」の開発に成功しました。しかし、今回の技術革新では、さらに進化したこの技術を用いて、デシレングリコール(C10)と1,2-ヘプタンジオール(C7)の相乗効果により、カビや酵母に対する高い抗菌力を発揮する技術を確立しました。

研究の背景


化粧品製品には防腐剤が不可欠ですが、肌への刺激やアレルギーの懸念から、より低刺激で安心できる製品へのニーズが高まっています。マンダムは2005年にアルカンジオールに着目し、従来の防腐剤に代わる「防腐剤フリー処方」を確立しました。とはいえ、これまでの処方では真菌に対する十分な抗菌効果が得られていませんでした。そこで、マンダムはC10の水中での分散性向上に向けて新たな開発に取り組みました。

研究の内容


C10とC7の併用効果


C10の抗真菌作用を最大限に活かそうと、C7との併用が有効であることを組織的に試験しました。化粧水のモデル処方を使用し、C7またはC10だけを配合した場合と、両成分を併用した場合での抗菌効果を比較。結果、単独では十分な抗菌効果が得られなかったが、併用した場合は真菌の数が大幅に減少しました。さらに、その効果は従来の防腐剤よりも早く現れることが確認されました。

抗菌メカニズムの解明


C7とC10の併用により、真菌の膜が損傷し、その代謝活動が抑制されることが確認されました。C7とC10を併用すると、膜損傷と代謝活動の抑制が経時的に進行することが分かりました。

考察および今後の展望


この研究により、C10とC7の組み合わせが真菌に対して従来の防腐剤を上回る抗菌効果を持つことが明らかになりました。C7がC10の分散性を高めることで、真菌の細胞膜に作用しやすくなることが期待されます。今後は化粧水のみならず、ジェルやシートマスクなど幅広い製品に展開できる可能性が広がります。マンダムは、より低刺激で安全に使用できる製品の提供を進め、業界全体の技術革新に寄与していく方針です。

マンダムの新たな防腐技術は、敏感な肌をもつ人々に向けた新しい選択肢を提供し、安心して使える製品開発に寄与しています。今後の製品展開にも目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社マンダム
住所
大阪府大阪市中央区十二軒町5-12
電話番号
06-6767-5021

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