株式会社ベクトルが中国最大手と連携、TikTok Shop進出を本格化

東京・港区に本社を置く株式会社ベクトルは、同社の子会社として新たにTikTokコマースを専門に扱う「ライブコマース社」を設立しました。さらに、中国版TikTok Shopでの最大手アフィリエイトプロバイダーである「热度电商（Redu E-Commerce）」との独占パートナー契約を締結し、日本市場における商業展開を加速させることを発表しました。

TikTok Shopとは？

TikTok Shopは、TikTok内で商品を検索し、そのまま購入ができるEコマース機能です。このサービスは、すでに中国や東南アジア、イギリスなどで急速に拡大しており、2025年6月30日には日本でも正式なサービスが開始される見込みです。この新たなプラットフォームは、日本企業にとって新たな販売のチャネルとして期待されています。

熱度の豊富な実績

熱度は、年間流通総額が100億人民元（約1,600億円相当）に達し、登録メーカー数は40万社を超え、扱う商品点数も150万点以上という実績を持っている企業です。今回のパートナーシップによって、熱度の経験とノウハウを日本企業やクリエイターに広め、TikTok Shopの活用を包括的にサポートできる体制を整えました。日本市場への越境EC展開も支援します。

ライブコマース社の支援サービス

ライブコマース社は、TikTok Shopの開設から運用、動画制作、ライブ配信、プロモーション、効果測定、販売管理までをワンストップで提供します。ベクトルが持つPR戦略をベースに企業やブランドに合ったアカウント運用を行います。この新しいサービスでは、インフルエンサーとの連動施策を取り入れ、認知度の向上から購買の促進までをサポートします。

提供される主なサービス

1. 中国最大手と提携したノウハウの展開
- 中国市場での成功事例を基に、日本市場へのマーケティング戦略をローカライズして提供します。
2. アフィリエイトやAI分析の技術提供
- 効果的なマーケティング手法を組み合わせ、各商品に最適な施策を展開します。
3. 越境EC展開のサポート
- 約40万社の中国企業が持つリソースを活用し、日本へのマーケティングを支援します。

4. 委託販売によるテストマーケティング
- 美容や健康カテゴリに特化したセレクトショップを開設し、企業は商品提供のみで市場のテストが可能となります。
5. 15,000名のクリエイターとの連携
- インフルエンサーを活用したプロモーション活動で、商品の拡散力を強化します。

コメントと今後の展望

ライブコマース社の代表取締役である森勇気氏は、「このパートナー契約により、日本企業がTikTokで売れる仕組みを本格的に提供し、今後も全力でサポートしていく」と意気込みを語っています。また、ディスカバリーコマース市場は今後、世界的な転換点を迎えつつあるとし、この提携を通じて新たなビジネスモデルの構築に期待を寄せています。