新潮社バンチコミックスが2024年12月9日に設立した新レーベル『C-KANATA』が注目を集めています。見所はBL、ホラー、エロ、グロといった既存のジャンルにとらわれない、多様な表現が特徴です。また、C-KANATAのコンセプトには、「カルマ=業」が掲げられており、情報化社会において私たちが直面する様々な規制や限界を乗り越え、自己表現や他者との関係性を再考する場を提供します。
C-KANATAの意義
私たちの社会は、物事の表現に対して厳しい監視と規制が強まっています。その中でも、人間の感情や欲望は多様であり、必ずしも「正しい」ものだけで構成されているわけではありません。C-KANATAは、見たくないものを見ない権利と、表現したいものを表現する権利の両方を保障しつつ、創作の自由を求める姿勢を強調しています。「正しくない」とされる内容に対しても、描きたくなる衝動や読みたくなる欲望を大切にし、そうした作品を創作するためのプラットフォームを提供することを目指しています。
ラインナップの紹介
C-KANATAでは、新連載や読切作品を豊富に取り揃えています。2024年12月9日現在の新連載作品には、牛男による『君の総てを壊すまで』や、ジヨンヌの『射干玉の夢』が含まれています。また、奥田枠の『Kの支配者』や金魚鉢でめの『鱗と鰓と肉』といった読切作品も期待されています。
さらに、KANATAからの移籍作品として、古林仁史の原作をふなつかずきが漫画化した『怪猥談』や、amaseによる『蛍火艶夜』も読み応えがあります。2025年3月には、たかせりほの新作『天稟』の連載も予定されており、今後の展開にも目が離せません。
編集部からの思い
編集部は、このレーベルを通じて「男だから、女だから」といった枠にとらわれず、様々な人々の感情や欲望を自由に表現する場を設けたいと考えています。C-KANATAという名前には、カルマを愛し、カルマに生きるものを支持するという思いが込められています。人間の営みは、喜びも悲しみも、多様な感情の交錯から成り立っており、すべての要素が美しく尊いものであると信じています。
KANATAについて
KANATAとは、デジタル配信に特化した漫画編集部であり、「デジタルから始める日常の非日常」をテーマにしています。読者は新しい形の物語や表現に触れることができ、非日常を体験することができます。C-KANATAの設立により、さらに多様な作品が楽しめる環境が整い、今後の展開が非常に楽しみです。