ZENB JAPANが顧客体験向上に挑む
最近、株式会社ZENB JAPANがContentsquareのデジタル顧客体験アナリティクスプラットフォームを導入したことが話題を呼んでいる。これは同社が顧客満足度を高め、オンラインショップのUX(ユーザーエクスペリエンス)を改善することを目指した戦略的な動きだ。
顧客との継続的な関係
ZENB JAPANは、ミツカングループの一員として「おいしさ」と「カラダに良い」を両立するウェルビーイングな食生活の実現に向けて、さまざまな取り組みを行っている。彼らの公式ECサイトは、単なる商品販売の場ではなく、ブランドの理念を発信し、顧客との関係構築を重視した重要なプラットフォームとなっている。
同社はもともとブランドの認知拡大を目指してECサイトを立ち上げたが、最近では定期購入やファンコミュニティの強化など、新たな課題に直面していた。しかし、デジタルにおける顧客行動データの統合が困難で、迅速なマーケティング施策が難しくなっていたのである。このような背景から、Contentsquareの導入を決定した。
Contentsquareのメリット
Contentsquareを通じてZENB JAPANは、顧客行動の可視化と分析を強化することを目指している。「サイトの課題を早く特定し、効果的な施策を迅速に実施可能になる」と、同社は期待を語る。これにより、マーケティングや企画チームがデータを自ら解析できる環境が整い、EC特有のUX改善がスピーディーに進む。
具体的には、ZENB JAPANではGoogle Analytics 4やMicrosoft Clarityを使用していたが、後者にはUX分析に限界があった。しかし、Contentsquareは詳細なUX分析が可能であり、特にECサイト向けの機能が充実している。既にこれを試験運用した結果、マイアカウントページの計測・分析など、従来では取得できなかったデータが得られ、改善点の特定が容易になった。
今後の展望
今後、ZENB JAPANはContentsquareを本格的に活用し、コンバージョン率(CVR)向上やサイトの利用率改善、施策の実行スピード向上を図る。特に、購入フローの最適化やUXの改善を行い、3カ月で目に見える成果を上げることが目標だ。
顧客体験を向上させるため、マーケティング・企画チームが自らデータ分析を行い、スピーディーなPDCAを実現する環境を整える。これにより、顧客とのより良い関係を築き、ECサイトの持続的な成長へとつなげていく狙いだ。
DearOneとの連携
このプロジェクトには、Contentsquareのソリューションパートナーである株式会社DearOneが分析支援を行う。DearOneはNTTドコモの子会社で、マーケティング分野における豊富な知識と経験をもとに、ECサイトの成長を支援することに特化した企業である。
ZENB JAPANのダイレクトチーム部長である和田悠氏は、顧客起点の業務に常に取り組む姿勢を強調し、Contentsquareが顧客の行動をより理解する手助けをすると期待を寄せている。2025年度には「Contentsquareを使い倒す」という合言葉のもと、顧客体験の向上に挑む計画だ。
この新たな取り組みによって、ZENB JAPANが顧客との良好な関係を築き、より良いサービスを提供していく可能性が期待される。