ホログラム技術の最前線
株式会社アーティエンス・ラボが新たに開発した「WOWGRAM Light Guide Type D」は、透明な板上に奥行きを持つ動画や画像を表示することができる革新的な技術です。従来のホログラム技術とは異なり、この新技術はガラスやアクリルで作られた一枚の透明板を利用して、視界を遮ることなく動画像を鮮明に浮かび上がらせることができます。
新技術の背景と開発の道のり
これまでのホログラムは、一般的に反射型が多く、特にお札のように光を前から照射して観察します。しかし、アーティエンス・ラボでは、導光板型という新しいアプローチを目指し、内部全反射を利用して常に高い画質でホログラムを再生する技術を追求してきました。2021年には静止画像を表示する「WOWGRAM Light Guide Type S」を発表し、これを基に動画表示機能を新たに付与したのが「Type D」です。
「WOWGRAM Light Guide Type D」の仕組み
この新技術は、透明板の内側に特殊なホログラフィック光学素子を配置し、一般的なディスプレイからの映像を板内で全反射させることで、外部から容易に見ることができるようになっています。そのため、透明でありながら、自由な奥行きに任意の位置で映像を表示できるのです。これにより、現実世界の視界を保ったまま、追加情報を提供することが可能になります。
例えば、自動車のフロントガラスにこの技術を取り入れると、必要な情報をドライバーに提示しつつ、外の景色を妨げません。また、公共交通機関や商業施設の窓にも活用でき、広告表示やインターフェースの公共利用を更に便利にします。
多岐にわたる応用可能性
この技術の応用は多岐に渡ります。アミューズメント機器において高い演出効果を発揮するほか、手触れ不要のインターフェースの実現も期待されます。さらに、自動車の内装や家電製品などにおいても、必要な際のみ表示されるスイッチとして活用することが可能です。医療分野や教育にもその効果を発揮し、新たなサービスや商品開発の可能性を秘めています。
出展のお知らせ
この新技術「WOWGRAM Light Guide Type D」は、2024年10月15日から18日に幕張メッセで開催される『CEATEC2024』及び『Japan Mobility Show』にてサンプル展示されます。多彩な用途と共にこのホログラム技術の可能性をぜひ体感してもらえればと思います。
会社概要と今後の展望
アーティエンス・ラボは、ホログラムや光学技術を用いて、人々の生活に明るさをもたらす新たな商品やサービスの実用化を掲げるスタートアップ企業です。今後も様々な機器メーカーのニーズに応えるため、ホログラム関連技術の開発を継続し、高い顧客満足度を実現する製品を市場に送り出していく方針です。
会社情報
新技術の登場が未来の視覚体験をどのように変えるのか、期待が膨らむばかりです。