PCR検査の新時代を迎える「VisInact」の誕生
新型コロナウイルスの影響が続く中、PCR検査の重要性はますます高まっています。特に唾液を用いる検査が普及する中、株式会社ビズジーンが開発したウイルス不活化液「VisInact」(ビズインアクト)が、PCR検査の技術革新と医療安全性の向上に寄与することが期待されています。
PCR検査とウイルス不活化の必要性
PCR検査とは、ウイルスや細菌のDNA/RNAを検出するためのテクニックであり、その正確性が感染症対策の根幹を支えています。しかし、唾液などの検体中のウイルスを安全に取り扱うためには、ウイルスを不活化する必要があります。しかし、従来の不活化剤はPCR検査の精度を損なうことが課題として存在していました。これにより、感染リスクを低減しつつ、検査精度を保つ技術が求められていました。
最先端技術の応用
ビズジーンは、昨年開発した新型コロナウイルス抗原検査キット「VisCheck」の技術を活用し、この課題に取り組みました。北大阪ほうせんか病院との連携により、ダイレクトPCR検査の精度を損なうことのないウイルス不活化液を開発しました。この新しい製品は、検体中のウイルス遺伝子をほとんど影響を与えることなく検出できることが確認されています。
ダイレクトPCRの利点
ダイレクトPCRとは、通常のPCRプロセスにおいて、検体から核酸を抽出しないで直接試薬と混ぜて検査を行う手法です。これにより、従来の方法に比べて手間が大幅に削減され、特別な技術を必要としないため、短時間で検査を実施することが可能です。厚生労働省の調査によると、ダイレクトPCR機を使用する割合が32.6%に達しており、今後のさらなる普及が期待されています。
「VisInact」の製品詳細
新しく登場した「VisInact」は、700円(税別)というリーズナブルな価格設定で、2021年5月31日から販売が開始されました。この製品は、北大阪ほうせんか病院との協力の下、開発が進められた結果、質の高い不活化液が市場に登場しました。今後この製品を用いることで、PCR検査を行う際の手間が軽減され、より多くの検体を短時間で検査できる環境が整うことが期待されます。
安全性への配慮
新型コロナウイルスを不活化するための試験では、具体的にヒトコロナウイルス(hCoV-OC43)を用いて実験が行われており、本品と混ぜたウイルス液では一切の感染が確認されず、安全な製品であることが証明されました。また、臨床試験においても、陽性者/陰性者の検体で高い一致率が得られるなど、精度と安全性を兼ね備えています。
まとめ
ビズジーンの「VisInact」は、ウイルス不活化の技術革新を実現し、PCR検査の効率を向上させる重要な一手となることが期待されています。今後、この製品が多くの医療機関で導入されることで、より安全な検査環境が整備されることに期待が高まります。医療現場での混乱が続く中、株式会社ビズジーンの取り組みは、多くの人々に安心をもたらすことでしょう。
【問い合わせ先】
製造元:株式会社ビズジーン(メール:
[email protected])
販売元:ワケンビーテック株式会社(サポートデスク0120-749-810)