YKK株式会社が、セキュリティ評価プラットフォーム「Assured」を導入することを発表しました。これは、同社がデジタル推進とセキュリティ強化を目指す一環であり、特にファスニング事業や建築用工業製品事業において、全球的なビジネス活動を支える重要なステップとなります。
導入の背景と具体的な目的
YKKグループは現在、世界70の国・地域でさまざまな事業を展開しています。そうした中、特にクラウドサービスの利用は年々増加傾向にあり、これに伴ってセキュリティの重要性も高まっています。2024年4月からの組織改変により新たに設立されたグローバルITインフラ&セキュリティ室が全体のセキュリティを統括することになったことから、これまでのセキュリティ評価手法を継続するのが困難になることが予想されていました。
YKK株式会社のグローバルITインフラ&セキュリティ室室長である森氏は、従来のセキュリティチェックシートによる評価が国内のみで年間50件程度行われているが、現在の人員では作業が手一杯であると述べています。特に世界規模でのセキュリティガバナンスの強化が求められている今、持続可能な体制を作るために「Assured」の導入が決定されました。
Assuredプラットフォームの特長
Assuredは、SaaSやASPなどのクラウドサービスの安全性をわかりやすく評価するためのプラットフォームです。このプラットフォームでは、専門的な知識を持ったセキュリティ評価チームが主要なガイドラインやフレームワークに基づいた調査を行います。得られた評価結果はデータベースに蓄積され、これにより効率的かつ高精度なセキュリティ評価が実現されます。
このプラットフォームを活用することで、クラウドサービスの提供者は、自社サービスの安全性を他社に示すことができ、利用企業と事業者を結び付ける役割も担います。これにより、企業は安心してクラウドサービスを活用できるようになり、全体的にデジタルトランスフォーメーションの推進が促進されるのです。
YKKの今後の展望
YKK提供のAssured導入によって、同社はグローバルなITセキュリティの推進に向けた新たな一歩を踏み出しました。森氏は、このツールを通じて効率的かつ高精度のセキュリティ評価を実現し、ITセキュリティの強化を続ける意向を強調しました。
YKKグループが注力するファスニング事業やAP事業において、安心・安全なサービス提供が可能になることで、顧客に対する信頼感も高まることでしょう。今後も、同社の取り組みに注目が集まりそうです。
まとめ
YKK株式会社によるAssuredの導入は、セキュリティ面での透明性・高精度な評価を実現することで、グローバルなガバナンス強化を図る重要なステップです。今後、このプラットフォームは、YKKのデジタル推進の基盤となり、多くの顧客や取引先での安全なクラウド活用を支える存在となるでしょう。