埼玉県が特別な「敬老の日」キャンペーンを実施し特殊詐欺防止を啓発

埼玉県が取り組む特殊詐欺撲滅キャンペーン

令和7年の6月末、埼玉県内での特殊詐欺被害件数は876件に達し、前年同期と比べて203件の増加という厳しい現実が明らかになりました。被害金額も34億1,428万円と前年よりも13億5,447万円増加しており、特に高齢者を狙った詐欺の手口が多発しています。高齢者の方々に向けて、特別な啓発キャンペーンが開催されることが決定しました。

特殊詐欺の現状とその影響

埼玉県警察によると、特殊詐欺の中でもオレオレ詐欺や還付金詐欺が特に深刻な問題として浮上しています。オレオレ詐欺では、警察官を名乗る者が「あなたに逮捕状が出ている」と脅し、金銭をだまし取る事例が多発。一方、還付金詐欺では、自治体職員を装って「還付金があります」と告げられ、被害者がATMで操作をさせられるケースが目立っています。

これらの犯罪の被害者の78%が65歳以上の高齢者であり、特にこの層を狙った詐欺が激化しています。これを受け、埼玉県は「敬老の日」に合わせたキャンペーンを実施し、特殊詐欺防止の意識を地域全体で高める取り組みを行います。

敬老の日キャンペーンの詳細

このキャンペーンは、令和7年9月11日（木）に岩槻高齢者講習センターで行われます。午前9時から12時までの間、様々な啓発活動が展開される予定です。

実施内容

- 啓発活動: 特殊詐欺の予防を目的としたチラシや啓発品の配布が行われます。
- 特殊詐欺対策機器の展示: 防犯機能付き電話機や、自動警告付き通話録音装置など、特殊詐欺対策用の機器が紹介され、使用方法も解説されます。
- 国際電話休止手続きの説明: 詐欺の一因となる国際電話の休止手続きについて、説明が行われます。
- 交通安全啓発: 高齢者の交通安全も重要なテーマであり、自転車ヘルメットの抽選会も併せて実施されます。

参加機関と問い合わせ先

埼玉県、埼玉県警察、さいたま市が協力し、このキャンペーンを進めています。地域の皆さんに安心して暮らしてもらうための重要な取り組みです。参加希望や質問がある場合は、埼玉県県民生活部防犯・交通安全課までお問い合わせください。

電話: 048-830-2945（内線 2943）
E-mail: [email protected]

このキャンペーンを通して、家族間でのコミュニケーションを促進し、高齢者を狙う詐欺に対する警戒心を高めることが期待されています。特に「敬老の日」という特別な日に、家族の愛情を改めて感じ、安全を守るための意識を高める機会にしてほしいと思います。