エコマークの新たな認定基準
公益財団法人日本環境協会が運営するエコマークは、2023年4月1日より「ケミカルリサイクルプロセスによる廃棄物等の化学原料化プラントおよびその化学製品」認定基準を新たに制定し、認定を開始しました。この新基準は、プラスチックの資源循環やカーボンニュートラル社会の実現を目指し、廃プラスチックなどのリサイクルを促進することを目的としています。
ケミカルリサイクルとは?
ケミカルリサイクルは、廃プラスチックを化学的に処理し、再び原料として活用するプロセスです。この手法にはモノマー化、ガス化、油化といった方法が含まれ、これにより廃棄物が直接化学原料にリサイクルされます。社会全体の資源利用の効率を高めるためには、一方向型の線形経済から循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が不可欠とされます。
新認定基準の概要
今回の認定基準は、ケミカルリサイクルを用いての廃プラスチックの再利用方法に焦点を当てており、主に以下の点で構成されています:
- - 認定対象: モノマー化、ガス化、油化などの手法で、プラスチックなどの廃棄物を化学原料化するケミカルリサイクルプラント。
- - 必須項目: 11の必須項目と1の配慮事項から成り立っており、受入基準の整備や化学原料化率、製品ライフサイクルの気候変動評価などが含まれています。
必須項目の詳細
1.
廃棄物等の受入基準や体制整備
2.
化学原料化率
3.
製品ライフサイクルの気候変動影響評価
4.
リサイクル材料含有率の適正管理
5.
発生物の再資源化
6.
環境法規の順守
7.
消費者との環境コミュニケーション
8.
環境情報の表示
この基準の目的は、今までマテリアルリサイクルでは解決できなかった廃棄物のリサイクルを進めることです。また、配慮事項として再生可能エネルギーの利用が推奨されています。
エコマークの意義
エコマーク制度は、1987年から続いており、持続可能な社会の実現を目指すための環境ラベルです。環境に配慮した商品やサービスを選択する消費者の意識を高め、企業が環境改善に注力する助けとなっています。
エコマークは今後も進化を続け、環境保護と持続可能な社会への道筋を切り開くことに貢献していくことでしょう。
詳細な認定基準やお問い合わせ先は、公式ウェブサイトにて確認できます:
エコマーク公式ウェブサイト。
お問い合わせ先
公益財団法人日本環境協会エコマーク事務局
E-mail:
[email protected]
Tel: 03-5829-6284
〒101-0032 東京都千代田区岩本町1-10-5 TMMビル5F