昨年、デビュー40周年を迎えた杉山清貴&オメガトライブのコンサートツアー『杉山清貴&オメガトライブ~FIRST FINALE TOUR 2024~“LIVE EMOTION”』が、5月31日にNHKホールで開催された。
83年にデビューし、数々のヒット曲を世に送り出した彼らは、わずか2年8ヶ月で解散。しかし、その後も何度か再結成を果たし、今回、ファイナルツアーと銘打たれたロングツアーを決行した。
5月31日の東京公演は、29本目となる東京での最終公演であり、ツアーのセミファイナルに当たる。杉山清貴は、「メンバーが60代を迎え、今しかできないという気持ちが強いので、ファイナルツアーと名付けた」と語っており、また機会があれば「セカンドファイナル」を開催する可能性も示唆している。
今回のツアーは、メンバー全員がサングラス姿で登場し、湘南ムード満点の『ROUTE134』からスタート。観客を熱狂の渦に巻き込むパワフルなパフォーマンスで、会場は一気にヒートアップした。
「よくここまで突っ走ってこれました! 本当に今日はありがとうございます」と杉山清貴は観客に感謝を述べ、メンバー紹介へと続いた。
オリジナルメンバーである杉山清貴(Vo)、髙島信二(G)、吉田健二(G)、大島孝夫(B)、西原俊次(Key)に加え、現在病気療養中の廣石惠一に代わり、小川幸夫(Dr)が参加。さらに大阪哲也(Key)、Juny-a(Per)というおなじみのサポートメンバーと共に、ツアーを盛り上げた。
吉田健二は、85年12月の解散より先にオメガトライブを脱退していたため、同年の解散ツアーには参加していなかった。そのため、今回のツアーでは、吉田健二を含めたツインギター体制による完全体のメンバーで、解散ツアーのセットリストを演奏するという意図があったという。ツインギターは、前身である「きゅうていぱんちょす」時代からのスタイルでもある。
後半は、ギターとベースが縦一列に並んで演奏する「Eastern Railroad」、軽快なラテンビートの「MIDNIGHT DOWN TOWN」など、会場全体を一体感で包むノリの良いナンバーが続いた。そして、林哲司が「オメガらしい」と評した名作「君のハートはマリンブルー」へ。
杉山清貴は、「こんなことができるのも奇跡。感謝しかないと1本1本ステージをやってきて、ミュージシャンとして勉強できた時期でした」と、当時の思い出を語り、本編ラストの「THE END OF THE RIVER」へと繋げた。
大きな声援に応えてのアンコールでは、全員が白いTシャツに着替え、観客も「ショック!」のフレーズで一斉にサイリウムを掲げ、最後はデビュー曲「SUMMER SUSPICION」で締めくくられた。
さらに、この日はサプライズとして、真っ赤なバラの花束を持った林哲司が登場。会場は更なる拍手と声援に包まれた。
熱いダブルアンコールに応え、再びステージに登場したメンバーは、「OKINAWA IN MAY」をプレゼント。この日の公演では、追加公演のパシフィコ横浜国立大ホール2daysも発表されるなど、まだまだ終わりが見えない杉山清貴&オメガトライブのファイナルツアーは、今後も熱いステージを繰り広げていくことだろう。
この日の模様は、7月28日よる8時より、歌謡ポップスチャンネルにてテレビ初独占放送される。同日よる10時30分からは、『飯尾和樹とコムアイの音楽クエスト』の杉山清貴出演回も放送される。杉山清貴がここでしか聴けないスペシャルなアコースティック・ライブを披露するので、こちらもぜひお見逃しなく。