ロボット車椅子「ハイネル」が優秀賞を受賞
2024年に開催される第11回ロボット大賞で、ロボット車椅子「ハイネル」が見事に優秀賞を受賞しました。この革新的な車椅子は、重度の身体障害者が自分で姿勢を変えることができるように開発されました。従来の車椅子では不可能だった機能を搭載しており、リクライニング、ティルト、足台エレベーションに加え、体幹のひねりや引き上げ動作ができるため、「車いすを体に合わせた」姿勢を実現します。
利用者は自分の好みや体調に応じて、姿勢の記録と再現が容易に行えるため、寝たきりによる不快感を大幅に軽減できる効果が期待されています。また、この車椅子は高齢者や半身不随の方にも適しており、身体の筋力維持や血液循環の促進に寄与することが示されています。さらに、利用者の孤独感を軽減する心理的効果も期待されています。
審査員の高評価
審査員は、ハイネルの先進性を高く評価しました。ロボット技術に基づいた機構により、身体のズレを生じさせず、側屈や回旋、伸展の姿勢変換を自分自身で行うことができる点は、今までの介助者依存のスタイルを大きく変えるものです。利用者は必要な時に快適な姿勢に変更でき、その状態を保持することができます。このような技術により、身体の拘縮の予防や呼吸や嚥下が楽になる姿勢をとることも可能となります。
長時間の車いす利用による苦痛が軽減されることで、就労や就学の場面でも積極的に活用される期待があります。
ロボット大賞とハイネル
ロボット大賞は、経済産業省をはじめとする複数の官庁と一般社団法人日本機械工業連合会が共催する表彰制度で、日本のロボット技術の発展を目的としています。この賞は、特に優れたロボットやその部品、ソフトウェア、先進的な利用法や研究開発、人材育成の取り組みを評価します。
ハイネルは「自分で、自分の好きな姿勢に」というコンセプトのもと、三次元的に姿勢を自由に変えることができる電動車いすとして、会社としても特別な存在です。株式会社コボリンは、2007年に設立され、ユーザー一人ひとりのニーズに応じた電動車いすの開発・設計・組立を行っており、その理念は「もっと自由に、自分らしい生活を」というものです。
体験の機会
特に注目すべきは、2024年9月18日から20日にかけて東京ビッグサイトで開催される「Japan Robot Week 2024」です。このイベントでは、ハイネルの実物が展示されます。受賞機器を実際に体験できる貴重な機会となるため、多くの方に足を運んでいただきたいです。この機会に、自分の姿勢を自由にコントロールできる未来の一端を体感してください。
イベント詳細
科学と技術が進化する中で、ハイネルのような未来の乗り物が確実に私たちの生活をより良いものに変えていくことでしょう。