ヤンマーのタイトニングチェッカーが受賞
ヤンマーパワーソリューション株式会社が開発した「タイトニングチェッカー」が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この賞は公益財団法人日本デザイン振興会が主催しているもので、商品や技術のデザインの優れた部分を評価するものです。
舶用エンジン業界初のツール
このタイトニングチェッカーは、舶用エンジンの主要部品である連接棒ボルトの締め付け状態を確認するために特別に設計されたツールです。エンジンのトラブルの多くはヒューマンエラーが原因とされており、特にボルトの締め付け不良による事故は深刻な問題です。
従来では、ハンマー打音検査によって締め付け状態を確認していましたが、この方法は高い熟練度を要求し、また結果を定量的に記録することが難しいものでした。しかし、タイトニングチェッカーは非熟練者でも簡単に使える設計がされており、手軽に測定が行えることが強みです。また、測定結果をアプリで確認でき、データとして保存することが可能です。
使いやすさと高度な技術
タイトニングチェッカーは、狭いエンジン内部でも使いやすいプローブ形状を持ち、片手で操作できるように設計されています。測定数値は一目で分かるようアプリに表示され、効率的な作業をサポートします。これにより、特にヒューマンエラーを防ぐために、両立した実用性と技術的革新を実現しています。
受賞の理由としては、橋梁などの検査技術を応用し、非熟練者でも扱えるよう実用化した点が特に評価されました。開発にはおよそ1年を要し、締め付け具合と電気抵抗値の関係を徹底的に検証したそうです。この努力が製品として結実し、業界の安全性向上につながることが期待されています。
商品情報と動画
タイトニングチェッカーの型式名はTC01で、販売価格は890,000円(税込979,000円)となっています。製品紹介のムービーは
こちらからご覧いただけます。
ヤンマーの企業理念
ヤンマーは1912年に大阪で創業し、1933年には世界初のディーゼルエンジンの小型実用化に成功した企業です。「大地」「海」「都市」をフィールドに、エンジンやパワートレインを中心に多岐にわたる事業を展開しています。ヤンマーのブランドステートメントである「A SUSTAINABLE FUTURE-テクノロジーで新しい豊かさへ。」を基に、環境負荷フリーな社会の実現を目指しています。詳細はヤンマーの公式ウェブサイト(
こちら)で確認できます。
まとめ
タイトニングチェッカーの受賞は、業界における新たな安全基準を示すものであり、その実用性が多くの人々に浸透することが期待されます。今後の展開にも注目が集まります。