障がい者と共に育む花のある未来を創る実店舗花屋が始動
背景
日本における障がい者の雇用事情は厳しい現状にあります。全国平均で障がい者の工賃は月に約2万円と低く、特別支援学校を卒業した子どもたちが自立した生活を送ることがいかに困難であるかは多くの人に知られていません。このような問題を受け、国としても工賃の向上を目指した取り組みを進めていますが、まだまだ課題が山積みです。
このような課題に対処するために、2013年に設立され、障がい者雇用に率先して取り組む株式会社LORANS.−ローランズ−は、クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」を通じて、障がいを持つ人々が働ける実店舗の花屋を開くという新たなチャレンジを始めました。今回は、障がい者と共に花を通じた未来を築くためのプロジェクトに取組む意義をお伝えします。
目指す実店舗の花屋
LORANS.の代表である福寿氏は、特別支援学校の教員免許を保持し、教育実習中に障がいを持つ子どもたちがその後の就職で直面する困難を目の当たりにしました。「いつか自分が特別支援学校の子どもたちを受け入れる会社を立ち上げたい」という思いが、現在の会社設立の原動力となったのです。
「花」は自らも助けられた経験があり、その価値を多くの人に伝えたくて福寿氏はLORANS.を設立しました。同社では、法人向けのフラワーギフトやホテルのロビー装飾などを手がけ、設立から3年目には初めて障がいのある社員を迎え入れました。現在も実際に障がい者がフラワーギフトの制作やクリエイティブな活動に従事しています。
新たな挑戦と未来のビジョン
今回のチャレンジは、ただ障がい者が働ける店舗を作ることだけに留まりません。将来的には、店舗数を増やし、一般的な給与体系を整備した上で100名の障がい者を雇用することを目指しています。また、特別支援学校の子どもたちが卒業後にスムーズに社会に参画できるような受け入れ体制を考えており、障がいと向き合う仲間たちが永続的にスキルを身につけていける環境を整えることを目指しています。
プロジェクトの詳細
現在、クラウドファンディング「READYFOR」上では、このプロジェクトの支援を募っています。支援者には、特別なフラワーアレンジメントや、実際に店舗でスタッフとの体験学習を行うことができるリターンが用意されています。
- - プロジェクト名: 障がいを持つ仲間が働ける日本初のお花屋さん(実店舗)オープンへ
- - 実施期間: ~4月25日(月)
まとめ
この取り組みが成功すれば、障がい者の雇用が増加するだけでなく、日本社会における眠る労働力が引き出され、障がいを持つ子どもたちにも多くの夢を与えることができます。多くの方々が、障がい者が持つ可能性や強みについて考えていただく契機となれば幸いです。花を通じて新たな未来を切り開こうとする株式会社LORANS.の挑戦に、ぜひご注目ください。