大学パンフレット請求の新たなトレンド
スタディプラス株式会社が運営する学習管理アプリ「Studyplus」は、2024年10月28日から10月30日の3日間にわたって全国の高校生・大学生を対象に「大学受験・進路に関するアンケート」を実施しました。今回の調査には、2,681名が参加し、その中で大学パンフレットの請求についての貴重なデータが得られました。
大学パンフレットの請求状況
調査結果によると、35.5%の参加者が10冊以上の大学パンフレットを請求しています。この結果は、大学選びにおける情報収集の必要性を示唆しています。多くの学生が選択肢を広げるために、資料を積極的に取り寄せていることがわかります。
取り寄せの理由を探る
さらに、大学パンフレットの請求理由を分析すると、最大の要因は「紙の資料で大学情報を確認したかったから」で、これに45.5%の回答者が該当しました。また、特に興味深いのは14冊以上のパンフレットを請求した人のうち、63.6%が「図書カードなどがもらえるから」と応答した点です。これは、実際の情報を求めるだけではなく、特典が受けられることが大きな動機となっていることを示しています。
出願校数の実態
興味深いのは、パンフレットの請求冊数が多いにも関わらず、実際の出願校数は1〜4校にとどまっている点です。調査によると、一人あたりの平均出願数は2.37校でした。この結果は、選択肢が増える中でも、学生たちが慎重に進路選びを行っていることを物語っています。
調査の背景と意図
スタディプラストレンド研究所が今回の調査を行った背景には、受験生が志望校を頻繁に変更する実態が浮かび上がっていることがあります。選択肢が増える中で、彼らがどのような情報を求め、どのように進路決定を行っているのかを明らかにすることで、より質の高い情報提供を目指しています。実際のところ、65.5%の学生が大学パンフレットを取り寄せた経験があり、受験に役立てていることがわかりました。
問題提起と今後の展望
一方で、10冊以上請求した学生の中には、特典狙いの傾向が強く見られさらに、請求冊数が増えるとともに「有用な情報を探すことができた」という回答が減る傾向も確認されました。これにより、資料請求が本来の目的から逸脱している可能性も否定できません。今後は、より多くの学生に役立つ情報を提供できる手段や、パンフレットの効果的な活用法を模索していく必要があるでしょう。
まとめ
大学パンフレットは、高校生や大学生にとって重要な進路選択の材料となっていますが、同時に特典の影響も強く見受けられます。進路決定を助けるためのより良い情報提供や、特典狙いだけに終わらないような施策が求められるでしょう。これからの受験生たちがより自分に合った進路を見つける手助けをするためにも、私たちには更なる努力が必要です。