タブレットタイムレコーダー、22年ぶりにグッドデザイン賞受賞の背景とは

タブレットタイムレコーダーが22年ぶりに受賞

受賞の意義への取り組み

2023年、株式会社ネオレックスが開発した「タブレットタイムレコーダー」が、22年ぶりにグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、従来のタイムレコーダーの枠を超えた革新性とデザイン性が評価されたものです。1957年に設立されたグッドデザイン賞において、タイムレコーダーが選ばれるのは、実に1993年以来となります。長期間の空白を経て受賞となった背景には、ネオレックスの創意工夫と挑戦が息づいています。

「タブレットタイムレコーダー」とは？

「タブレットタイムレコーダー」は、iPadをタイムレコーダーとして機能させる新しいアプリであり、高度な自動集計や給与計算データの出力が可能です。しかし、それだけではありません。従来のシステムでは実現できなかった自分の状態を把握できる機能が豊富に搭載されています。たとえば、出勤・退勤時に自分の顔写真を撮影したり、グラフやビデオメッセージを使ってコミュニケーションを図ることができるなど、新しい働き方を提案します。このように、タブレットタイムレコーダーは、タイムレコーダーを再発明し、今の時代にふさわしい「スマートタイムレコーダー」となっています。

開発の背景とビジョン

今回の受賞は、単に商品の出来栄えによるものではありません。チームは、「出退勤時に笑顔でいることの重要性」に着目し、長時間労働や人間関係のストレスを軽減しようと考えました。多くの人が出社する際にしかめっ面をしている姿を目の当たりにし、「これを変えなくては」との思いが開発の原動力となったのです。「タイムレコーダーの再発明」という目標のもと、新たな価値を生み出すための試行が始まりました。

タイムレコーダーの理念

「出退勤時刻を記録する機器」というこれまでの定義を超え、出退勤時に必ず触れるものとし、ビデオメッセージや天気予報などの新たな機能が生まれました。特に打刻時の顔写真撮影は、昔のように不正防止というマイナスのイメージではなく、自分を振り返る機会として、ポジティブな側面に変換されました。

ユーザーからの反応

実際のユーザーからは、「毎日の写真撮影で、服装や表情に気を使うようになり、気持ちが明るくなった」「引き継ぎ連絡がビデオメッセージでスムーズになった」との声が寄せられています。さらには、従来のシステムよりも費用を抑えた形での導入を希望するニーズにも応え、お客様の関心を集めています。

今後の展望と期待

ネオレックスは、グッドデザイン賞の受賞を基に、さらなる普及を目指します。今後、国内市場はもちろん、米国を中心とした国際展開にも挑戦することで、日本発の価値ある商品を世界に広げていく意向です。この取り組みが、長時間労働の問題やメンタルヘルスの重要性について、企業や個人に新たな視点を提供することを期待しています。