ロート製薬の新たな挑戦
ロート製薬株式会社は、大阪市に本社を構え、スキンケア分野での革新を目指しています。今回は、同社が初めて高齢者を対象に実施した「スキンフレイル」に関する臨床試験の結果をお伝えします。この研究は、超高齢化社会における皮膚の健康維持を目的としたもので、高齢者の皮膚が歳を重ねるごとに過度に脆弱化することに注目し、日々のスキンケアがどのようにそのリスクを軽減できるかを探るものです。
スキンフレイルとは?
「スキンフレイル」という概念は、加齢や乾燥によって皮膚が力を失い、褥瘡などの皮膚トラブルのリスクを高める状態を指します。この考え方は2019年に提唱され、適切なスキンケアによって進行を遅らせることができるとされています。しかし、社内調査によると、一般の人々の多くがこの言葉やその意味を知らず、多くの人が予防可能であることにも気づいていないという実態が明らかになっています。
そのため、スキンフレイルの重要性を広く伝え、高齢者が健康に日々を過ごせるような啓発活動が必要であると考えています。
臨床試験の実施
今回の臨床試験では、乾燥肌に悩む高齢者を対象に、セラミドを配合したボディウォッシュと乳液を使用し、4週間にわたってスキンケアを続けてもらいました。これにより、スキンフレイルのリスクを測定するSFCスコアやSRRCスコアが有意に低下し、角層水分量も増加したことが確認されました。
重要な結果
この研究結果は、高齢者が日常的なスキンケアを実践することで、スキンフレイルのリスクを軽減できる可能性があることを示唆しています。具体的には、セラミド配合のスキンケア製剤を継続使用した高齢者は、使用前と比べてスキンフレイルリスクが有意に低下したと報告されています。
万全な肌の保湿とハリを保つことが、歳を重ねるごとに重要になることがわかりました。
介護現場への期待
高齢者の皮膚は加齢や乾燥の影響でバリア機能が低下します。このことから、介護現場で皮膚トラブルを防ぐためには、日常的なスキンケアが不可欠です。本試験の成果を通じて、看護や介護の現場でのケアに役立つことが期待されています。
今後の展望
ロート製薬は、今回の研究成果を基に、スキンケアの啓発活動をさらに推進していく考えです。日用品を通じたセルフスキンケアの重要性を広め、高齢者が自ら日々のスキンケアに取り組む意識を高めることを目指します。科学的に裏付けられた予防的スキンケアを広めることで、生活の質向上と社会全体への貢献を実現したいと考えています。