旧車オーナーが直面する維持費の現実、部品代が最も重い負担に

旧車オーナーが直面する維持費の現実

旧車を所有することは、多くの愛好者にとって特別な体験ですが、その楽しみには維持費がつきまといます。カレント自動車株式会社の買取サービス「旧車王」が行った調査によると、旧車オーナーが一番頭を悩ませているのは「部品代」だという結果が出ました。本記事では、その調査結果をもとに旧車維持の実態をご紹介します。

調査の概要と目的

2025年3月、旧車に興味を持つ100名を対象にインターネット調査を実施。主な質問は、旧車の利用頻度、平均走行距離、製造年、そして維持費での負担感に関するものでした。この調査により、旧車オーナーがどのような困難に直面しているのかが明らかになります。

旧車の利用頻度と走行距離

調査結果によれば、旧車オーナーが最も多く報告したのは「月に数回」の利用で、31%の人がこの頻度を選択。次いで、「週に数回」が22%、さらには「月に1回未満」が19%と続きます。この結果から、旧車が日常の足としてよりも、趣味や特別な用途で使われることがわかります。また、1ヶ月あたりの平均走行距離が50%のオーナーにとって「100km未満」であったことも、頻繁に運転されていないことを示しています。このデータは、短距離の利用が燃費に対する懸念よりも、車の状態を維持することに注意を向ける傾向を裏付けています。

所有する旧車の製造年

製造年についてのデータは、所有する旧車に関する興味深い情報をもたらします。「1990年代」製造の旧車が最も多く38%を占めており、次いで2000年代以降が30%、1980年代が18%、1970年代が9%、1960年代以前はわずか5%という結果になりました。このデータは、比較的新しい旧車を所有する層が存在することを示しており、旧車の魅力を持ちながらも、日常使いに耐えうる性能を求めていることが伺えます。

維持費の負担感

旧車オーナーが最も負担を感じている項目は「部品代（修理・交換）」で22.3%を占めました。この後に続いたのが「自動車税」と「車検」で、それぞれ20.1%、18.8%という結果でした。特に部品代が高い理由としては、旧車に必要な部品の入手が難しいことや、専門的な知識と技術が要求される点が挙げられます。また、さまざまな法定費用もオーナーにとっては無視できない負担です。特に、旧車は環境負荷の観点から新車よりも重課税が適用されるため、自動車税に頭を悩まされる人も多いようです。

調査結果の意義

全体の調査結果からは、旧車が日常的な使用というよりも趣味としての位置づけにあることがわかります。多くのオーナーがなぜ旧車を選ぶのか、その理由には愛着や楽しみがあるでしょう。しかし、維持費の現実は厳しく、特に部品代の高さは旧車ライフにおいて大きな壁になっています。

この調査結果が、旧車オーナーの皆様がより楽しく充実したカーライフを送る一助となれば幸いです。