介護を支えるAIの未来
1. 介護と仕事の両立が求められる今
近年、働きながら高齢の親を介護する“ビジネスケアラー”の数が増加しています。2024年4月からは企業に対して介護支援プランの整備が義務付けられることもあり、介護に対するニーズが高まっています。多忙な日常の中で親との接点を持ちにくくなる中で、孤独感や不安が広がることが大きな社会問題となっています。
2. 新しい「息子・娘・孫AIボット」の誕生
株式会社テラバースは、京都大学やブータン政府と協力し、仏教の思想を基にした「ブッダボット」を開発してきました。この知見を活かし、介護と仕事を両立する家族を支援する新サービス「息子・娘・孫AIボット(仮称)」を発表しました。このAIチャットボットは、高齢の親とのコミュニケーションを流暢に行うことで、親子の心のつながりを支え、家族の負担を軽減します。
3. 親に寄り添うやさしいAIの機能
このAIボットは、電話やLINEで自然な会話を交わせることが特徴です。親の体調や感情、日常の出来事を把握し、重要な情報をまとめたレポートを子どもに定期的に送信します。更に、親の心身の不調を検知し、安否確認や早期対応のサポートも行います。たとえば、遠方に住む子どもたちにとって、非常に有益な支援となるでしょう。
4. 様々な市場に対応する
このサービスは、個人向けだけでなく、企業や自治体にも展開できる可能性を秘めています。40〜60代のビジネスケアラー世代や、介護支援義務に対応する企業向けなど、さらには地域包括ケアの支援ツールとしても活用が期待されています。
5. 収益モデルの多様化
定額制のサブスクリプションや、法人契約を通じた福利厚生導入など、柔軟なビジネスモデルを採用する予定です。また、介護相談員の育成と連携を通じたパッケージ販売も視野に入れています。
6. 今後の展開と目指す未来
最初の実証導入は株式会社エスユーエスで予定されています。その後、より多くの個人利用者や企業、自治体との連携を通じて、「家族の一員のようなAI」として社会への定着を目指します。「AIによる介護」ことを超えて、「親子の心のつながり」を支えることが私たちの未来のビジョンです。テクノロジーが家族の思いを支え、物理的に離れていても心をつなぐ手助けをする、新たな介護支援の形を実現します。
会社情報
- - 商号: 株式会社テラバース
- - 設立: 令和4年8月8日
- - 資本金: 2,000,000円
- - 代表者: 古屋俊和
- - 所在地: 京都府京都市左京区吉田本町36番地1 京都大学国際科学イノベーション棟
- - 事業内容: 思想・伝統知AIの構築、そしてそれを用いたコンサルティングや社員メンタルヘルス改善システムの構築など
- - ウェブサイト: teraverse.cloud
この新サービスが、多くの家族にとって心強いパートナーとなることを期待しています。