製薬業界を支える社用EV充電インフラ共同利用の取り組み
製薬業界において様々な環境問題に対応するため、複数の企業が共同で社用電気自動車(EV)の充電インフラを構築する取り組みを始めました。住友三井オートサービス株式会社(SMAS)、メディパルホールディングス、株式会社メディセオ、関西電力の4社が連携し、特にMR(医薬情報担当者)などが利用する社用EVの充電環境を改善することを目指しています。
背景と目的
製薬業界は、温室効果ガスの排出削減が大きな課題となっています。近年、環境意識の高まりから社用車のEV化が進んでいるものの、充電インフラが整っていないことが足かせとなっていました。SMASが製薬企業を対象に実施した調査からも、充電に必要な時間の長さや充電スポットの確保が引き続き問題であることが明らかでした。
このため、本取り組みでは、MRが訪問する際に利用するメディセオALCにEV充電器を設置し、複数の製薬企業が共同で利用できる「充電器シェアリング」モデルを導入します。この新しい充電インフラを活用することで、製薬業界全体のEV導入を促進し、カーボンニュートラルの実現に寄与します。
取り組みの詳しい内容
取り組みの中心となる充電インフラは、メディセオの複数のALCに関西電力のEV充電サービス「カンモビチャージ」を導入します。これにより、希望する製薬企業は事前申し込みを行うことで、日中の経路充電スポットとして利用できるようになります。具体的には、埼玉、名古屋、南大阪にそれぞれ2基の充電器を設置し、業務効率の向上を狙います。
SMASは、EV導入に関する全体的な支援を提供し、車両選定から充電カードの付与まですべてを一括で管理することが強みです。そのため、製薬企業に本スキームの活用を積極的に提案し、業務の効率化を図ります。
メディパルグループも、医療関連の卸売業として温室効果ガスの削減が緊急の課題であると認識し、社用EVの導入促進に積極的に取り組んでいます。自社の充電器を他社とも共有することで、EV導入を支える社会インフラの整備を進めていきます。
関西電力は、法人向けの充電サービス「カンモビチャージ」を提供し、初期投資なしでの導入を可能にする仕組みを整えています。予約や課金を管理するための専用アプリを用意し、多様なソリューションで製薬業界をサポートします。
今後の展望
この取り組みの第一歩として、充電インフラの設置とEV導入支援が始まりますが、今後はさらに多くの施策が展開される見込みです。3社は、製薬業界全体のカーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させ、充電インフラの拡充やEV導入の支援の高度化を目指していきます。また、サプライチェーン全体に視野を広げた脱炭素施策の検討も行う予定です。