ワタミとローソン、地域密着で環境にも配慮した画期的な物流連携
ワタミ株式会社と株式会社ローソンは、2024年問題への対応と環境負荷軽減を目指し、新たな物流連携に乗り出しました。宮崎県と鹿児島県の一部エリアにおいて、ローソンの配送ルートを活用し、ワタミの『ワタミの宅食』商品を共同配送する取り組みです。この画期的な試みは、配送効率の向上とCO2排出量の削減という、両社にとって大きなメリットをもたらしています。
効率化とCO2削減、両立を目指す戦略
この共同配送では、ローソンの配送トラックに、ローソン店舗向け商品と『ワタミの宅食』商品を同時に積み込み、配送を行います。土日祝日、ワタミの宅食の配送数が減少する日を選定することで、ローソン既存の配送ルートへの組み込みが可能になりました。宮崎2拠点、鹿児島10拠点のワタミ営業所へ、1日平均900食の宅食を配送する計画です。この取り組みによって、年間約52トンのCO2排出量削減が見込まれており、環境への配慮も両社が重視している点が示されています。
背景:増加する宅配需要と物流の課題
ワタミの『ワタミの宅食』は、全国516ヶ所の営業所から1日23万食(平日)を配送しています。しかし、土日祝日は配送数が大幅に減少するため、トラックの稼働率が低く、配送効率の改善が課題となっていました。一方、ローソンは、働き方改革関連法への対応やCO2排出量削減のため、配送回数の見直しを進めてきました。
両社は、2024年4月から埼玉県の一部エリアでトラックシェアリングを実施しており、今回の共同配送はその取り組みをさらに発展させたものです。ローソンの配送ネットワークとワタミの配送需要を組み合わせることで、双方の課題解決に繋がる、まさに相乗効果を生み出す戦略といえます。
地域社会への貢献と持続可能な社会の実現
今回の取り組みは、単なる物流効率化にとどまりません。地域社会への貢献、そして持続可能な社会の実現という、大きなビジョンを共有した取り組みです。ローソンの既存の物流インフラを活用することで、無駄な輸送を削減し、環境負荷の軽減に貢献します。
また、『ワタミの宅食』は、地域住民との繋がりを重視した事業展開を行っており、この共同配送を通して、地域社会への貢献を一層深めることが期待できます。高齢化が進む地域において、食の安全と安心を提供する『ワタミの宅食』のデリバリーをスムーズに行うことで、地域住民の生活の質向上にも寄与すると考えられます。
今後の展開
今回の宮崎県と鹿児島県での成功事例を基に、将来的には他の地域への展開も視野に入れていると推測されます。ワタミとローソンの連携が、物流業界全体に新たな風を吹き込み、より効率的で環境に配慮した物流システム構築のモデルケースとなることが期待されます。
ワタミの宅食について
『ワタミの宅食』は、高齢者や病気療養中の方々などへ、温かい食事と心のこもったサービスを提供することで、社会貢献に大きく寄与する事業です。14年連続売上シェアNo.1の実績を誇り、その品質とサービスは高い評価を得ています。さらに、環境問題にも積極的に取り組み、弁当容器のリサイクルなど、持続可能な社会の実現に貢献しています。