東京成徳大学中学高等学校、英語教育にELSAを導入
東京成徳大学中学高等学校が、2025年4月から中学生を対象に、AI搭載の発話支援サービス「ELSA Speak」を導入することが決まりました。この取り組みは、同校の教育方針に基づき、グローバル人材を育成するための新たな試みです。
ELSA導入の背景
東京成徳大学中学高等学校は、「徳を成す人間の育成」を教育理念として掲げており、創造性や主体性を重視した教育を展開しています。2017年からは1人1台のiPadを導入し、ICTを活用した授業改善に取り組み、特にAppleの認定校「Apple Distinguished School」にも選ばれています。
加えて、国際理解教育にも積極的に取り組んでおり、中学2年生では2週間のセブ島短期語学留学を実施。さらに、中学3年生には選択制で3ヶ月のニュージーランド留学、高校生には1年間のオーストラリア留学など、多種多様な留学プログラムを用意しています。このようなプログラムの充実は、生徒の国際感覚を養うだけでなく、将来的な海外大学進学を見据えたものでもあります。
ELSA Speak導入の理由
「ELSA Speak」の導入理由は、英語の発音やリスニング力の重要性が増す中、生徒が自分のペースで効果的に学習できる点です。AI技術を活用し、発音の癖や弱点を分析することで、学習者一人ひとりに合わせたトレーニングが可能となります。加えて、発音スコアの数値化により、生徒は自分の進捗を実感しやすく、教員も生徒の理解度に基づいて指導方針を決めることができます。
英語科主任の河村陽介先生は、「ELSAのパイロット版で教科書の音読練習を行いましたが、生徒たちはAIからの即時フィードバックを通じて楽しく学ぶことができました。個々の発音を細かくチェックできるのが魅力です」と述べています。これにより、全学年の生徒が自分に合った発音練習やAIとの会話ができ、英語力の向上が期待されます。
ELSAとは
ELSA(English Language Speech Assistant)は、正確な英語を自信を持って話せるようにサポートするAIアプリです。2015年にGoogleのAI部門から出資を受け、現在では192カ国以上で6000万人に利用されており、学習者のスピーキングの課題を特定して短期間で改善を図ります。
ELSAは全国の教育機関やいくつかの地方自治体でも採用されており、2024年度からは駿台グループとのパートナーシップを結ぶ予定です。今後、東京成徳大学中学高等学校でのELSA導入によって、多くの生徒が国際社会で活躍することを期待しています。
まとめ
教育環境が変わりゆく中、東京成徳大学中学高等学校は最先端のAIによる英語教育の導入を通じて、生徒たちに新たな学びの機会を提供しています。ELSA Speakによる英語学習は、これまで以上に個々の生徒が国際的な舞台で自信を持って活躍できるための強力なツールとなることでしょう。