Patentix株式会社が6インチSi基板にr-GeO₂薄膜を成膜
Patentix株式会社は、株式会社ジェイテクトサーモシステムと協力し、6インチサイズの新たな成膜装置を開発しました。この技術により、次世代パワー半導体材料であるルチル型二酸化ゲルマニウム(r-GeO₂)の薄膜をスムーズに成膜することに成功し、今後の技術革新に大きな期待が寄せられています。
背景と期待される効果
r-GeO₂は、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を超えるバンドギャップ(4.68 eV)を持つ新しいパワー半導体材料で、電力変換に伴うエネルギー損失を抑えることが期待されています。そのため、パワーデバイスの製造には、r-GeO₂を大口径の基板で実現することが不可欠です。
Patentixでは、これまで独自の成膜手法「PhantomSVD法」を用いていたものの、その手法では大口径基板の成膜ができないことが課題とされていました。他の手法を模索する中、最新技術「チムニー法」を発展させました。
新たな成膜技術の誕生
「チムニー法」は、従来の技術に比べて大口径基板への成膜が容易であることが特徴です。この新しい成膜装置は、株式会社ジェイテクトサーモシステムとの共同開発によって生まれました。そして、この革新により、ついに6インチのSiウエハ上にr-GeO₂の薄膜を成膜することが実現したのです。
成膜されたr-GeO₂膜の質は高く、鏡面状の表面と、均一な膜厚が確認されます。これにより、パワーデバイスの量産に向けた重要な第一歩が示されたと言えるでしょう。
今後の展望
Patentixは、2027年に向けて、6インチGeO₂ on Si基板のサンプル試作を行う予定です。市場に早期に投入するため、高品質なr-GeO₂膜の生産に取り組んでいます。この取り組みは、地域の中小企業新技術開発プロジェクトの補助金の支援を受け、一層の発展が期待されます。
この成功は、産業界を牽引する新たな技術革新として、エネルギー効率の向上やコスト削減に寄与することでしょう。Patentixの挑戦は、さらなる可能性を秘めており、未来のパワーデバイス市場における重要なステップとなるでしょう。
まとめ
Patentix株式会社と株式会社ジェイテクトサーモシステムによるこの新しい成膜技術の開発は、次世代のパワー半導体材料r-GeO₂の実用化への大きな進展を示しています。業界全体におけるエネルギー効率や生産性の向上に貢献することが期待され、今後の発展に注目が集まります。