インドの医薬品クイックコマース市場 Farmakoへの追加出資
株式会社ジェネシア・ベンチャーズが、インドの医薬品クイックコマース企業Farmako, Inc.への追加出資を発表しました。これは、同社が運用するGenesia Venture Fund 3号からの資金提供であり、前回のシードラウンドに続くものです。
出資の背景
インドのePharmacy市場は依然として全体の医薬品販売において10%未満のシェアにとどまっており、今後の成長が非常に期待されています。2023年には、FarmakoがAI技術を駆使して独自の医療サービス基盤を構築し、月間GMV(総取引額)は20万ドルを突破。さらに、平均配送時間を18.7分に短縮するなど、着実な成長を遂げています。
創業者のAman Bhandula氏は、ユーザーのニーズに敏感でありながら高い倫理観を持ち合せており、その結果として革新的な製品を市場に送り出しています。更に、インドの大手薬局チェーンであるApollo PharmacyにおいてGurgaonエリアの管理経験があるエリアマネージャー候補を採用し、組織を強化しています。
Farmakoのサービス内容
Farmakoは複数のサービスを提供しており、その中には以下が含まれます:
- - 30分以内の医薬品配送サービス
- - AI搭載の医師向けコパイロットシステム
- - オンライン診療および電子処方箋の発行
- - 独自開発のAI薬剤師システムによる医薬品管理
このように、AIを駆使した医薬品のクイックコマースプラットフォームは、医療サービスの効率化に貢献しています。
資金の用途と今後の展望
今回調達した資金は、以下の施策に使われる予定です:
- - AIコパイロットシステムの本番導入と機能強化
- - 大手eコマース事業者や院内薬局チェーンが「バーチャル薬局」を手軽に開業できるSDKの開発と展開
- - デリバリーのさらなる効率改善と事業の拡大
ジェネシア・ベンチャーズのインド担当国際ディレクターである相良俊輔氏は、インドのePharmacy市場にはまだまだ成長の余地があると述べ、「FarmakoはAIを利用した医薬品のクイックコマースプラットフォームを確実に確立しており、配送効率や服薬管理、診療連携において一貫したプロダクト体験を提供しています」とコメントしています。特に、AIコパイロットの実装とSDKの展開により、医療アクセスの再定義に向けて大きな支援を行います。
Farmakoとジェネシア・ベンチャーズの会社概要
Farmako, Inc.
- - 設立: 2019年12月
- - 所在地: 1013 Centre Road, Suite 403-B, Wilmington, New Castle County, Delaware 19805, United States
- - 代表者: Aman Bhandula
- - 事業内容: 医薬品クイックコマースプラットフォームの運営
- - WEB: Farmako
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
- - 設立: 2016年8月
- - 所在地: 東京都渋谷区道玄坂1-10-5 渋谷プレイス3F
- - 代表者: 田島聡一
- - 事業内容: ベンチャーキャピタル業
- - WEB: ジェネシア・ベンチャーズ
本件は医薬品が迅速に手に入ることで、医療サービスの質を向上させる新しい可能性を秘めています。