AIを活用したベンチャーキャピタルの管理業務DXプロジェクトが始動
株式会社ショーケースは、子会社ミライドア株式会社との共同プロジェクトの第一弾として、投資管理業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を開始しました。このプロジェクトは、ベンチャーキャピタル(VC)が抱えるさまざまな課題を解決することを目的としています。
1. プロジェクトの概要
ショーケース社は、顧客と企業をつなぐDXクラウドサービスを展開しており、その中で「おもてなしSuite DX」というプラットフォームを提供しています。このプラットフォームは、kintoneと連携可能で、企業のバックオフィス業務を効率化するツールです。今回のプロジェクトでは、このおもてなしSuite DXを利用して、投資先向けのマイページ機能を導入することが検討されています。
ミライドア社は、2024年12月にAIF(AIフュージョンキャピタルグループ)傘下となった企業で、ベンチャー企業への投資や投資助言、ファンドの管理運営を行っています。今回の共同プロジェクトでは、投資先からの情報収集を効率化し、業務の煩雑さを解消することを目指しています。
2. DXによる「不」の解消
ミライドア社は、現在43本のファンドを運用し、約323社の投資先を抱えています。それに伴い、決算書や試算表など、投資先から定期的に情報を収集する必要があります。これまでの手作業では多くの時間と手間がかかっていたため、投資管理業務のDXが急務でした。
このプロジェクトでは、ミライドア社がショーケースのおもてなしSuite DXを活用することで、投資先のためのマイページを作成。このマイページでは、投資先が自らの投資情報や担当者情報などを一目で確認できるようになります。これにより、情報の取り扱いが一元化され、効率的なコミュニケーションが図られることになります。
3. 期待される成果と今後の展望
この共同プロジェクトの成功を祈りつつ、ショーケース社とミライドア社は、今後の展望として、他のVCやCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)への普及を検討しています。スタートアップ投資市場は急成長を遂げており、2024年には約7,793億円が調達される見込みです。これに伴い、ファンド設立本数も増加する中で、業務のデジタル化が遅れているVCやCVCに対して大きな価値を提供できるでしょう。
現状、スタートアップへの投資が米国と比べて非常に少なく、まだまだ成長の余地があると見られています。このプロジェクトにより、VCやCVCが抱える業務上の「不」を解消し、スタートアップ投資の効率化が図られることが期待されています。
4. 各社の取り組み
ショーケース社は、スタートアップと投資家をオンラインでマッチングさせるプラットフォーム「SmartPitch」も提供しており、240社以上の投資家が登録しています。一方、ミライドア社は、自社のネットワークを活かし、より多くの事業者との連携を図ることで、プロジェクトの成功を支援します。
両社の力を合わせ、投資管理業務のDXを進め、成長する市場において競争力を高めることを目指します。今後、日本のスタートアップ投資がさらに進展し、より多くの成功をもたらすことが期待されます。