鴻池運輸が物流DXを加速するHacobuへの資本参加を発表

鴻池運輸、物流業界のデジタル化へ強力な一手

近年、物流業界においては、労働力不足やアナログな業務運営が大きな課題となっています。そこで、鴻池運輸株式会社は、株式会社Hacobuへの出資を決定し、2025年5月21日にそのプロセスを完了しました。Hacobuは、データを活用し物流の効率化を図る企業であり、今回の出資により、鴻池運輸は物流業界におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）をさらに推進する狙いを持っています。

物流の現場でのデジタル化のニーズ

物流現場では、依然として労働集約型のスタイルや紙帳票、FAXの利用が一般的であり、これによってデジタル化の遅れが目立っています。特に、労働力が不足している今、これらの問題を解決するためには、新しい技術の導入が不可欠です。鴻池運輸は、2030年ビジョンにおいて「技術で、人が、高みを目指す」という理念のもと、DXを加速させるための様々な取り組みを進めています。

Hacobuとの協業目的と期待

Hacobuへの主な出資目的には、以下の二つがあります：

1. DX-ICT基盤の強化

Hacobuの技術を活用してデジタル化の推進とデータ利用の開発を進めることが期待されています。さらに、両社の協力によって新しいサービスやツールの開発を行うことで、物流現場の効率性を向上させる狙いがあります。鴻池運輸のグループ会社であるコウノイケITソリューションズやシャイン株式会社が提供するITサービスをHacobuの販売チャネルを通じて強化する予定です。

2. 定温物流現場のデジタル化の推進

また、Hacobuのクラウド型物流管理ソリューション「MOVO」シリーズを活用し、定温物流のDX化を進めることが目指されています。このような取り組みを通して、物流業界におけるデジタル化が進むことが期待されています。

鴻池運輸の強みと未来へのビジョン

鴻池運輸の執行役員、ICT推進本部長である佐藤雅哉氏は、Hacobuとの協業によってどのように現場の変革が進むかについて強調しました。「現場で培った知見と先進技術を融合させ、デジタル基盤の強化、新サービスや統合ソリューションの共創を通じて、持続可能な物流インフラの実現に向けて業界の未来を切り拓いていきます」と述べています。