受験生応援プロジェクト「切り替える翼」、林修先生と世界王者が特別講義

受験生応援プロジェクト「切り替える翼」

2025年10月31日、東京都世田谷区に位置する東京都市大学等々力高等学校にて、特別なイベントが開催されました。Red Bull Juken Clubの一環として行われたこのイベントでは、著名な予備校講師である林修先生と、スポーツクライミングの世界王者・安楽宙斗（アンラク・ソラト）が、高校3年生約100名に向けて「切り替え」というテーマの特別講義を行いました。

林修先生による特別講義

当日はまず、林修先生が「学校生活と受験勉強の切り替え」をテーマに熱弁を振るいました。「実は自分は学生時代、決して学校が好きなタイプではなかった」といった告白から始まり、思わず会場が和みました。林先生は、特に秋以降の受験勉強においては、予習型から実践型に切り替えるべきだと繰り返し強調しました。これにより、実際の試験で時間が足りないといった事態を防ぐアドバイスがなされました。また、世の中にある多くの受験情報に盲目的になるのではなく、自分に合った方法を見つけることの重要性にも触れ、自ら試行錯誤する学生の姿勢が大切であると語りました。

緊張した雰囲気の中でも、林先生が「カフェインが効果的だから」とレッドブルを飲む姿には、受験生たちから笑い声も出ました。このことで、集中力を高める「切り替え」についての実体験を交えて伝えることができたのです。

安楽宙斗の切り替え術

続いて、林修先生と安楽宙斗によるトークセッションが行われました。スポーツクライミングの世界で活躍する安楽宙斗は、各大会で異なるコースに挑む中で、どうやって「切り替え」を行っているのかを語りました。彼は「コースの攻略法が見つからない時は、まずトライしてみることが重要」と話し、それを受けた林先生が受験生に向けて解説を加えます。

安楽は2024年パリオリンピックや、先日のクライミング世界選手権での成功体験に触れ、前の競技からの失敗を引きずらずに新たな挑戦に移行することの重要性を力強くアピールしました。彼の冷静で落ち着いた受け答えに、林先生も感心する場面があり、両者の成功に向けた思考が学生たちに大きな刺激を与えました。

質問タイムでの受験生との対話

トークセッション後、受験生からの質疑応答の時間が設けられました。「何をやってもうまくいかない時の気持ちの切り替え」について安楽は、「原因をロジカルに分析し、方法を見直す」ことを重要視していますと答え、一方、林先生は「諦めるのも時には必要」と笑いを交えて話しました。また、受験生から「周りと比較して自分を見失う」との質問には、安楽は「他人と自分を比較するのではなく、目指すべき目標を明確にし、その上で比較することが大切」とアドバイスを送りました。これに対し、林先生も「過去の自分と今の自分を比較する意識を持つべき」と述べ、受験生たちの心に響くメッセージとなりました。

ミライポストセレモニー

最後には、参加者全員で受験後の自分へ向けたメッセージを書く「ミライポストセレモニー」が実施されました。林修先生と安楽宙斗もそれぞれメッセージを寄せ、受験生たちにエールを送りました。「体調管理も一つの科目として考えて、ベストな状態で試験に臨んでください」という林先生の言葉や、「自分の目標を忘れずに全力を尽くしてください」と安楽が語った言葉は、受験生に勇気を与えました。

このようにして、特別講義を通じて受験生たちは「切り替え」の重要性を学び、自らの挑戦に対する意識を新たにすることができたのです。今後の受験に向けた励みになるこのイベントは、間違いなく記憶に残る貴重な瞬間となったことでしょう。