新刊『たったひとり、私だけの部屋で』登場
株式会社河出書房新社が誇る気鋭の批評家、水上文(あや みずかみ)さんの初めての著書が2026年9月18日に発売されます。その名も『たったひとり、私だけの部屋でクィア/フェミニズムと共に文学を体験する』。税込み2,420円で、現代文学の新たな視点を提供する一冊として、注目を集めています。
水上文の背景
水上文さんは1992年生まれの文筆家で、クィアとフェミニズムという視点から文芸批評やエッセイを執筆してきました。これまでに『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)や『はじめての百合スタディーズ』(太田出版)、そして編集した『われらはすでに共にある反トランス差別ブックレット』(現代書館)などを手がけています。また、「エトセトラ」vol.13の特集編集も担当しました。彼女の作品に対する情熱と鋭い視点が、本作に色濃く反映されています。
クィアとフェミニズムの切り口
『たったひとり、私だけの部屋で』は、現代日本文学をクィアとフェミニズムの視点から読み解き、社会におけるさまざまな規範や権力構造を問いただす作品です。身体、性、家族、アイデンティティ、ケア、暴力といったテーマを馴染み深い文学から引き出し、読者に新たな思考の扉を開くことを目的としています。
この本では、宇佐見りんや綿矢りさ、李琴峰、高瀬隼子、金井美恵子、松浦理英子など、現代の文学作家に関連する作品論を含んでおり、さらに批評やエッセイも収められています。
批評を通じて文学を「読む」ことは、世界を見つめて自らの言葉で語るプロセスでもあります。この作品はそのプロセスを促進し、多くの読者に影響を与えることでしょう。
複数の著名人からの絶賛
水上文さんのこの新刊に対し、著名人たちからも高い評価を得ています。例えば、斎藤美奈子さんは「デビュー作でこれはヤバい。多数派の価値観を揺さぶる強烈な批評」と称賛し、北村紗衣さんも「身体や性、アイデンティティを切り口にした読み応えたっぷりの本」とコメントしています。吉田恵里香さんは、「世の中への冷静な怒りが痛快。理性と優しさに溢れた闘志が読者の心の傷を癒す」と述べています。
目次と収録内容
本書は構成が非常に充実しています。「狭間の沈黙」から始まり、以下のような章で構成されています。
1. ほかならないこの身体で
- 私の身体を生きるためのブックガイド
- 女たちの声――現代日本文学における母娘について
- 母の娘――宇佐見りん『かか』について
2. 異性愛規範を穿つ
- クィアなフェミニストとして生きる
- クィアな時間を考えるためのブックガイド
- いかに「愛」を語るか――綿矢りさ作品における女性同性愛について
3. ここに楔として打ち込まねばならない
- シスジェンダーとは何か?
- クィアを死なせない文学――李琴峰『言霊の幸う国で』評
4. 生きることに耐えて学ぶ
- あなたを許さない——高瀬隼子作品について
- シェイクスピアの妹など生まれはしない――初期金井美恵子作品をめぐって
- 我ら拷問者――松浦理英子作品とクィアな教育論
書誌情報
この新刊の書誌情報は以下の通りです。
- - 書名: たったひとり、私だけの部屋でクィア/フェミニズムと共に文学を体験する
- - 著者: 水上文
- - 発売日: 2026年9月18日
- - 定価: 2,420円(税込)
- - ISBN: 978-4-309-03283-2
- - 装丁: 佐藤亜沙美
- - 装画: Justine Wong
- - 書誌URL: 河出書房新社
電子書籍も2026年内に発売予定ですが、その詳細については各電子書籍ストアでの情報を確認してください。
文学の新たな可能性を探る水上文さんのこの一冊、ぜひご注目ください。