JCCLの資金調達
2023-08-16 10:00:02
カーボンニュートラルを目指すJCCLが2億円の資金調達を実施
株式会社JCCLは、二酸化炭素の回収及び貯蔵に特化した技術を提供し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて注目されています。この度、同社は2億円の資金調達を行い、その資金は特許取得や設備投資に充てられる予定です。この資金調達は、J-KISS(有償型新株予約権)という方法で実施され、引受先にはインクルージョン・ジャパン株式会社やQB第二号投資事業有限責任組合が名を連ねています。
JCCLの事業の核心は、CO2の回収・貯蔵の技術にあります。温暖化ガスの主な要因とされるCO2の管理は、地球環境を守るために不可欠であるとともに、さまざまな課題が伴います。特に、CO2を回収する際の乾燥に必要なエネルギーコストは、現在の技術において大きな負担となっています。しかし、JCCLは独自のアミン含有ゲルを用いることで、エネルギーコストの削減を実現しています。また、顧客のニーズや排気ガスの特性に応じた回収・貯蔵プロセスの最適化を、高度なプロセスシミュレーションを通じて行っています。これにより、同社は高性能かつ低コストなCO2回収・貯蔵を実現しています。
株主からは大きな期待が寄せられています。インクルージョン・ジャパン株式会社の竹丸氏は、JCCLは「産・官・学」の全方位的な注目を集めている大学発スタートアップであると評価し、その成功には三つの条件が必要であると指摘します。それは、技術の優位性と社会のニーズ、さらにそれを実行する経営力です。JCCLは九州大学の星野友教授の特許を引き継ぎ、脱炭素社会の実現に向けた流れの中で理想的なチーム組成を整えています。
QBキャピタル合同会社の川太氏も、JCCLのスタートアップとしての成長に期待を寄せています。特に、独立行政法人科学技術振興機構(JST)との連携を通じて、九州地域での社会還元に貢献することに重点を置いています。これからのJCCLの活動は、地域の発展とともに環境問題への取り組みとして、ますます期待されるものとなるでしょう。
さらに同社の所在地は福岡市西区にあり、2010年に設立されたこのスタートアップは、福岡市産学連携交流センターに拠点を置いています。代表者の梅原俊志氏は、経験豊富な経営者です。この位置づけにより、JCCLは今後も地域の大学技術を生かしながら、持続可能な社会の形成に貢献し続けることが期待されています。
このような背景を持つJCCLは、自社の技術を通じてカーボンニュートラルの早期実現を目指し、今後の展開に大いに注目が集まります。福岡を基盤にした大学発スタートアップの先駆けとして、JCCLの動向は、環境技術関連のスタートアップにとっての一つのロールモデルとなる可能性を秘めています。これからの成果に対する期待が、高まるばかりです。
会社情報
- 会社名
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株式会社JCCL
- 住所
- 福岡県福岡市西区九大新町4-1福岡市産学連携交流センター108室
- 電話番号
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