自動車の安全性向上
2023-05-19 21:40:34
VicOneとTomTomが提携し自動車のサイバーセキュリティを強化
自動車向けサイバーセキュリティ強化の新たな展開
先進技術が進化する中、車両とユーザーのデータを守るために必要なサイバーセキュリティの強化が一段と求められています。VicOneがオランダの地図製作企業TomTomと提携し、スマートコックピット用のサイバーセキュリティソフトウェアを提供することが明らかになりました。この取り組みは、自動車ユーザーのデータプライバシーを保護し、OEM(Original Equipment Manufacturer)への支援を行うことを目的としています。
コネクテッドカーの進化とリスクの増大
現在、コネクテッドカーのエコシステムにおいては、多くの企業がオンラインゲームやビデオ会議などの車載インフォテインメント(IVI)アプリ開発に取り組んでいます。これにより、ドライバーはより豊かなキャビン体験を享受できる一方、これらのアプリの導入に伴い、車両はサイバー攻撃のリスクにもさらされています。個人情報の流出や不正アクセスの可能性が高まる中、自動車におけるデータの安全性確保は重要な課題となっています。
VicOneのセキュリティアプリの機能
VicOneのセキュリティソリューションは、IVIシステムにアプリをダウンロードしてインストールすることによって、さまざまな脅威に対する防御を提供します。このアプリにより、不正なIVIアプリや脆弱なブラウザを介した情報窃取のリスクを低減させることが可能です。また、アプリは不正なアプリやURLの検出を行い、ユーザーに対して警告を発する機能も備えています。このアプローチにより、不正なアプリをブロックし、未来のリスクを未然に防ぐ効果が期待されています。
VicOneのセキュリティアプリは、24時間体制での個人情報監視を行い、更なるセキュリティ体制の強化に努めます。監視対象となる情報には、メールアドレスや銀行口座、クレジットカード情報などが含まれています。重要な個人情報が漏洩した場合、実際に被害が発生する前にユーザーに通知される仕組みとなっており、安心して利用することができます。
共同コメント:安全なドライバー体験の実現へ
両社の代表者は、今回の提携についてそれぞれの見解を述べています。TomTomの製品管理副社長であるポール・ヘセン氏は、「接続されたコックピットには大きな可能性がある一方、リスクも伴う。今回の提携は、安全なドライバー体験の提供に向けた我々の努力を強調するものだ」と述べ、利用者に安心感を提供することを目指していると語りました。
一方、VicOneの戦略的パートナーシップ副社長であるエドワード・ツァイ氏は、「自動車がスーパーコンピューターのようになる中、包括的な脅威対策が重要になっている。今後のモビリティの未来に備えたセキュリティ対策こそ、キャビン内でも求められる」と強調しました。両者は、自動車エコシステムの未来を見据え、共通のビジョンを持ち、取り組みを進めています。
Cybersec 2023での実演
この新たなソリューションの実力は、台湾・台北で開催された「Cybersec 2023」においても披露されました。VicOneのブースでは、セキュリティアプリがTomTomのデジタルコックピットソリューションでどのように活用されるかのデモが行われ、来場者の関心を集めました。
企業プロフィール
TomTomはアムステルダムに本社を置く企業で、数十億ものデータポイントを統合し、高度な地図を作成しています。様々なテクノロジーを駆使し、ドライバーや自動車メーカーに位置情報と関連技術を提供しています。また、VicOneはトレンドマイクロの子会社として、広範な自動車向けサイバーセキュリティソリューションを展開しており、現代の車両が抱えるセキュリティニーズに応え続けています。
この提携により、自動車におけるデジタルライフの未来がさらに安全なものになることでしょう。
会社情報
- 会社名
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VicOne Inc.
- 住所
- 東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー
- 電話番号
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