3D治具プリントサービスがついにスタート
愛知県一宮市に本社を構える株式会社Bfullは、2024年8月26日より新しいサービスである「3D治具プリント」の受注を開始します。このサービスは、従来の切削加工を主とした治具製作に代わる新たな選択肢を提供し、コストや納期の課題を解決することを目的としています。
これまでの治具製作の課題
治具とは、製造プロセスにおいて加工物を固定し、その位置を決めるための補助工具です。治具を使用することで、作業効率が向上し、品質のばらつきを抑えることが可能です。しかし、これまでの治具製作は、精度が高い反面、コストや納期に悩まされることが多かったのです。
特に、多くの企業が依存していた切削加工では、高い精度が保証される一方で、製作にかかるコストと時間が課題でした。また、最近ではFDM方式の3Dプリンターも利用されるようになっていますが、この方式による治具は、表面に凹凸が生じたり、寸法精度が悪化することが問題でした。
革新的な「3D治具プリント」
Bfullが提供する「3D治具プリント」は、光造形方式の3Dプリンターを使用しています。この方式は、表面精度と寸法精度に優れ、ボディの強度が金属ほど求められない場合でも、より効率的に治具を生産できます。技術者にとっては、迅速かつ低価格で高精度な治具を取得できることが、このサービスの最大の魅力です。
実際、最大サイズは800×800×400mmの大型治具にも対応し、新開発のポリウレタン系材料も選択肢に加わっています。この耐熱性と靭性に優れた新素材は、ハードな環境での使用にも適しております。
日本最大級の3Dプリント体制
Bfullの工場には、日本最大級の22台の産業用3Dプリンターが設置されており、大きな生産能力を誇ります。この体制により、注文から製作までの待ち時間をほとんど排除し、最短で当日出荷することが可能です。さらに、数千個単位の量産にも対応し、多様なニーズに応じたサービスを提供します。
無料の治具サンプルプリント
新サービスに興味を持たれた方々に向けて、Bfullでは「治具サンプル」の無料プリントを実施しています。「3Dプリントの経験がないので試してみたい」「自社の治具に適合するか事前に見極めたい」といったニーズに応じて、サンプルを作成することで、実際の使用感を確認することができます。
Bfullの歩みと信頼
株式会社Bfullは、過去10年以上にわたって400台以上の3Dプリンターを導入し、光造形のプロフェッショナルとして日本有数の企業へと成長を遂げました。取引先企業数は1,000社を超え、2020年より工業向けの3Dプリントサービスを本格化させました。導入実績の蓄積は、企業の信頼に繋がっており、確実な成果の提供が期待されています。
今後、3D治具プリントのサービスがものづくりの現場でどのように活用され、業界に革命をもたらすか、多くの注目が集まることでしょう。