PasarPolisとGojekが築く新たな保険のかたち
2024年11月23日、東京の地で発表された画期的なパートナーシップが、インドネシアにおける保険市場に新風を巻き起こそうとしています。フルスタック・インシュアテック企業である
PasarPolisは、インドネシア最大のオンデマンドサービス
Gojekと手を組み、革新的な保険ソリューションの提供を開始。これにより、従来の保険の概念を覆し、より多くの人々に保険の利用を促進することを目指しています。
インシュアテックのイノベーション
Gojekとの戦略的パートナーシップにより、PasarPolisはGoToグループの先端テクノロジーを活用し、包括的な保険ソリューションを展開することが可能になりました。この提携において、消費者向けには「SafeTrip」(旅行保険)や「GoSend」(荷物配送保険)など、多様な保険商品が用意されています。これらの商品は、PasarPolisのエコシステムに統合され、デジタル保険プロバイダーである
Tap Insureが引受人として機能します。
具体的には、PT PasarPolis Insurance BrokerがGojekとの連携を通じて、年間数億回以上の保険サービスを提供すると発表しており、そのスケールの大きさが期待されています。
インドネシアの保険加入率向上が目指される
現在、インドネシアの保険加入率はわずか2.59%と世界平均の6.8%、日本の7.1%に比べて低水準です。しかし、PasarPolisとGojekの協力は、保険をより身近なものにするための重要なステップと位置付けられています。この提携が成功すれば、今後の保険普及に大きな影響を与えることが見込まれています。
また、インドネシア金融サービス庁(OJK)が2025年より導入予定の新しい規制、特に自動車保険の義務化が今後の普及に寄与する可能性が高いです。
スマートフォン普及と保険市場の変革
今後数年でのスマートフォン普及の加速は、インドネシアにおける保険市場においても独自のチャンスとなります。PasarPolisは、韓国の
Shinhan EZとの戦略的提携を結び、国際的なプレイヤーとの連携を強化。これにより、インドネシア市場への影響力を更に拡大しています。
そして、PasarPolisの高度な技術プラットフォームは、保険の発行から請求までのプロセスを自動化し、迅速かつ効率的なサービスを展開しています。このシステムは1秒間に約100件の保険証券を発行できるため、ユーザーは簡単かつ迅速に保険へ加入できるメリットがあります。
GojekのビジョンとPasarPolisの役割
Gojekの輸送部門の責任者であるスティーブン・ハリム氏は、「保険は消費者やドライバーパートナーに安全でシームレスな経験を提供するための重要な要素」と述べ、PasarPolisとの連携が進む理由を語りました。彼は、保険が消費者の安全と満足度を高めるための手助けをすることを強調しています。
一方、PasarPolisのプレジデントであるピーター・ヴァン・ザイル氏は、このパートナーシップが革新的で手軽な保険ソリューションを市場にもたらすことを約束。GojekのサービスとPasarPolisの技術プラットフォームを組み合わせることで、数百万のユーザーに身近に保険を感じてもらうことを目指しています。
未来を見据えた戦略的提携
PasarPolisとGojekの提携は、保険の普及を加速させるだけでなく、アジア全体での保険市場の変革にも寄与することが期待されています。
PasarPolisはこれまでもGojekと連携して、保険商品をより手軽に利用できるよう努めてきました。さらに、2020年には、多くの投資家から資金を調達しており、この資源を駆使して保険普及のミッションが推進されています。
PasarPolisへの期待
PasarPolisは、保険の民主化を目指し、革新技術とパートナーシップを通じて地域の保険ギャップを埋める活動を続けています。インドネシアにおける豊富な経験と市場理解を背景に、今後の成長が大いに期待される企業と言えるでしょう。今後の動向が注目されます。