エレキソルトが技術経営・イノベーション大賞を受賞
2023年に開催された「第12回技術経営・イノベーション大賞」で、キリンホールディングス株式会社と明治大学が共同開発した「エレキソルト」が、選考委員特別賞を受賞しました。この受賞は、食生活における減塩推進の取り組みと、電気味覚技術を活用した革新性が評価された結果です。
エレキソルトとは?
エレキソルトは、食事からの塩分摂取を抑えることを目的としたスプーン型デバイスです。このデバイスは、微弱な電流を利用することで、減塩食品の塩味や旨味を増強し、通常の食器と同じように使うことが可能です。これにより、従来の減塩食の味気なさを解消し、食事を楽しむことができます。
開発の背景
国民的な課題として、塩分の過剰摂取が指摘されており、生活習慣病の原因となることが多くあります。そこで、エレキソルトの開発がスタートしました。この技術を使うことで、毎日の食事に取り入れやすく、減塩生活を実現する手助けをすることが期待されています。
受賞のポイント
受賞の理由は、エレキソルトの利便性とその効果が高く評価されている点にあります。特に、2024年5月に市場投入される予定のエレキソルト スプーンは、食材の味を豊かにしながら塩分摂取を抑えることができることが強調されており、多くの人々にとって新しい健康の選択肢となるでしょう。
受賞者のコメント
キリンホールディングスのヘルスサイエンス事業部の佐藤愛さんは、受賞の際「このような栄誉ある賞に選出いただき、大変光栄に存じます。私たちが目指す“おいしく・楽しい減塩”の実現は、基礎研究からほどこしてくださった明治大学や協力してくださった企業・医療機関、自治体の皆様のおかげです」と述べています。
エレキソルトの未来
今後、企業や自治体と連携し、エレキソルトの活用場面や市場の拡大を図ることが計画されています。将来的には、スプーンだけでなく、他の食器類にも展開し、減塩食メニューの開発も進めていく意向が示されています。
健康的な社会の実現に向けて
キリングループは、自然に寄り添った製品作りを通じて「食と健康」の新たな喜びを広め、より豊かな社会の実現を目指しています。エレキソルトは、楽しく美味しい健康的な食習慣を提供し、健幸な社会の構築へと貢献する姿勢が伺えます。
このように、エレキソルトは、技術革新を通じて私たちの日常に寄り添い、健康的な食生活をサポートする新しい道を示しています。今後の展開が非常に楽しみです。