大阪ガス、業界初のLNG供給事業を始動
大阪ガス株式会社は、都市ガス事業者として初めて、Shore to Ship方式による船舶向けLNG燃料供給事業を開始しました。2023年6月、大阪府高石市の泉北製造所第二工場で、商船三井が運航するLNG燃料原料船「VERDE HERALDO」に対して、本格的な燃料供給を行いました。
この取り組みは、海運業界の低炭素化・脱炭素化を進める中で、新たな道を切り開くものです。LNG燃料は、従来の重油よりもCO2の排出を大幅に削減できるため、環境負荷の軽減に貢献します。しかし、日本国内ではLNGを供給するインフラがまだ不十分であるため、大阪ガスは今回の開始により、その課題解決に向けた一歩を踏み出しました。
2つの供給方式でのLNG供給
実は、大阪ガスは2019年からTruck to Ship方式でのLNG供給を行っており、今回のShore to Ship方式により、船舶向けの燃料供給がますます拡大。LNG供給の主要な2つの方式を併用できることは、業界にとって大きなメリットです。
さらに、大阪ガスは2026年度からShip to Ship方式での供給開始も予定しています。これが実現すれば、主要な3つの供給方式を網羅し、より安定した供給体制を築くことが可能になります。この柔軟な供給体制により、海運業界のニーズにしっかり応えていく考えです。
将来的な脱炭素化への展望
将来的には、LNG燃料の代替としてe-メタンの採用を目指しています。これにより、さらなる脱炭素化が進むことが期待されます。Daigasグループは、低炭素社会の実現に向けた数々の施策を推進しており、船舶燃料へのLNG供給のみならず、e-メタンの社会実装にも力を入れています。
この新たな取り組みにより、環境意識が高まる海運業界において、大阪ガスは一層の貢献を果たすことが期待されています。企業としての責任を意識し、持続可能な社会の実現へ向けて、果敢に挑戦していく姿勢が見受けられます。
今後も、大阪ガスの活動から目が離せません。彼らの次なる一手が、どのような新しい風を呼び込むのか、多くの注目が集まっていることでしょう。