ターキッシュ テクニックが航空エンジン整備の新たな拠点を設立
ターキッシュ テクニック(Turkish Technic)は、世界有数の航空機エンジンメーカー、ロールス・ロイス(Rolls-Royce)との業務提携を発表し、イスタンブールに新しいエンジン整備センターを設立することになりました。このセンターは、航空機のメンテナンス・修理・オーバーホール(MRO)サービスの世界的な拠点となることを目指します。
提携の背景と目的
ターキッシュ テクニックは、ターキッシュ エアラインズの関連会社であり、航空機MROサービスを提供しています。今回の提携により、同社はロールス・ロイスのMROネットワークに加わることになり、エンジン整備能力を飛躍的に向上させることが期待されています。この新たな拠点は、2027年末の完成を目指しており、特にエアバスA350やA330neoに搭載されるTrentエンジンに対する整備サービスにフォーカスしています。実現すれば、年間約200件のエンジン整備を行うことが見込まれており、地域で最大級の規模となる見込みです。
地域への影響と技術者育成
新センターの設立は、ターキッシュ テクニックがエンジン整備及びオーバーホール業務の範囲を大幅に拡大させるだけでなく、地域のサプライチェーンの強化や高度な技術人材の育成にも寄与します。ターキッシュ テクニックは、イスタンブールをエンジン整備の中心地として位置づけ、トルコの航空業界における地位を更に確固たるものにします。
専門家のコメント
ターキッシュ テクニックの取締役会長であるアフメット・ボラット教授は、「世界屈指のエンジンメーカーであるロールス・ロイスとの提携を大変嬉しく思っています。この新しい整備センターは、幅広いトレントエンジンに対応した包括的な整備サービスを提供し、業界の進化するニーズに応えます」とコメントしています。
また、ロールス・ロイスのプレジデント、ロブ・ワトソン氏は、「今回の提携は、2030年までに予定しているグローバルなMROサービスの拡充に向けた重要なステップです。ターキッシュ テクニックの加入により、世界中のTotalCare契約顧客へのサポートが強化されます」と述べています。
トルコと英国の連携の深化
この提携は、古代から文化や商業の交差点として知られるトルコの地理的優位性を活かすものであり、持続可能な航空業界の実現を目指すものです。また、トルコと英国の協力関係を深め、新たな経済的な結びつきを生む契機ともなることでしょう。
ターキッシュ テクニック概要
ターキッシュ テクニックは、イスタンブール証券取引所に上場するターキッシュ エアラインズのグループ関連会社であり、ヨーロッパ・アジア両大陸に拠点を持ち、11,650名以上の高技術なスタッフが活躍しています。整備、修理、オーバーホールといったサービスを通じて、航空機の運航者や保有者をグローバルにサポートしています。
新設される整備センターにより、ターキッシュ テクニックは今後ますます国際的な舞台での影響力を高めていくことでしょう。そして、航空機MROサービスの進化に寄与することが期待されます。