アートでリハビリ
2024-02-02 14:00:01
高齢者のリハビリに取り入れたアート体験とその意義
高齢者のリハビリに取り入れたアート体験とその意義
東京都北区に拠点を置く医療法人社団田島厚生会は、地域の医療と介護に貢献するために「きらめき彫刻祭~神谷病院出張展示会~」を開催しています。この取り組みは、感染症の影響で外出が困難な高齢者を支えるためのものであり、病院内で若手アーティストの彫刻作品を鑑賞できる機会を提供しています。
きらめき彫刻祭出張展示会の概要
「きらめき彫刻祭」は、2024年2月10日から2月25日まで、東京都台東区と文京区の11会場で行われる彫刻祭です。アートを通じて地域の活性化を目指すこのイベントに、神谷病院も出展として参加します。脈絡のない外出の制約がある高齢者などを対象に、約3か月ごとに病院内で展示作品を入れ替えることで、多くの人々にアートを楽しんでもらうことを狙ったこの企画は、医療サポートの一環といえるでしょう。
コロナの影響と文化芸術の鑑賞
文化庁の調査によると、新型コロナウイルスの影響で文化芸術を鑑賞する機会が大幅に減少した高齢者の割合は39.8%で、特に70代以上の方々にその傾向が見られます。外出が億劫になっている多くの高齢者にとって、アートの鑑賞は心の栄養とも言える存在です。しかし、彼らが気軽に外に出ることが難しい状況を踏まえると、医療機関内でその機会を提供することが求められています。
アートがリハビリテーションを支援
東京都北区では高齢化が進んでおり、神谷病院を利用する高齢者の多くはリハビリテーションを必要としています。「歩けるようになりたい」という明確な目標はあっても、その背後にある「何をしたいから歩く」という動機付けが重要です。アートを鑑賞することで彼らが社会と繋がり、文化に触れ合うことが、モチベーションを高めるのです。
田島厚生会の取り組み
医療法人社団田島厚生会の理事長である星川直哉氏は、「アートを楽しむことがリハビリテーションの助けになり、患者とその家族、医療スタッフとのコミュニケーションの向上にも繋がる」とコメントしています。芸術に触れることで、患者自身の楽しみや意欲を刺激し、さらに良好な治療結果を期待できるのです。このように、アートは医療の現場においても新たな役割を果たしつつあります。
実行委員会の意義
ストレンジャーによろしく実行委員会代表の村岡佑樹氏も「美術館へ行けない人々にもアートを楽しむ機会を提供することが、社会的な役割の一環だ」と強調します。彼の言葉は、アートがただの趣味や娯楽にとどまらず、人々の生活の質を向上させる手段であることを示しています。
まとめ
この「きらめき彫刻祭~神谷病院出張展示会~」は、高齢者やリハビリ患者にとっての貴重なアート体験だけでなく、作品を通じてのコミュニケーションの場ともなることでしょう。医療法人社団田島厚生会とストレンジャーによろしく実行委員会のこの共同企画は、今後の医療現場において重要なモデルケースとなることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
医療法人社団 田島厚生会
- 住所
- 東京都北区神谷1丁目27番14号
- 電話番号
-
03-3914-5535