展覧会概要
明石市立文化博物館では、2024年12月14日から2025年1月13日まで企画展「明石の布団太鼓Ⅱ ―彫刻と刺繍に見る匠の技―」を開催します。本展では、明石と近隣地域の祭り文化を深く掘り下げ、布団太鼓やその装飾品の魅力を紹介します。
太鼓台と匠の技の精髄
祭りに欠かせない布団太鼓。これらには、職人による精緻な彫刻や華やかな刺繍が施されています。太鼓台の上部には、神話や合戦をテーマにした物語が彫られ、さらに水引幕や高覧掛と呼ばれる装飾品には、金糸による細やかな刺繍が施されています。展示では、こうした装飾品に携わる木彫師や縫箔師の仕事を紹介し、その技術と情熱を感じることができます。
瀬戸内海沿岸の太鼓台文化
明石は、古来より交通の要所として栄えてきました。江戸時代には、西廻り航路の寄港地として人々の交流が盛んで、これが太鼓台文化の発展の背景となっています。また、瀬戸内海沿岸には、地域ごとの特色を持つ多様な太鼓台が存在しており、これらは歴史的な海上交通による文化の交流を物語っています。
祭礼研究者が語る太鼓台の魅力
本展では、太鼓台の根源についての研究が行われてきた背景も紹介されます。『日本の祭と神賑』や『日本だんじり文化論』の著者で、篠笛奏者でもある森田玲氏は、太鼓台が神輿よりもはるかに古い存在であると主張しています。さらに、地域による太鼓台の形態変化に着目する尾﨑明男氏は、それぞれの地域が持つ独自の文化的特徴を掘り下げます。
展覧会の詳細
本展は明石市立文化博物館の特別展示室にて行われ、観覧は大人200円、高校生150円、中学生以下は無料となっています。また、講演会や実演イベントも開催予定で、地域の伝統文化を学ぶ良い機会となるでしょう。
イベント
- - 講演会「瀬戸内の太鼓台」:令和7年1月5日、講師:藤本庸文(要申込)。
- - 実演「河合賢申氏による彫刻」:同日、13:00~15:30(申込不要)。
お問い合わせ
明石市立文化博物館の詳細やイベントの申し込みについては、公式ウェブサイトでご確認ください。
この展覧会を通じて、明石の布団太鼓とその文化の奥深さを感じていただければ幸いです。ぜひ、お運びください。